株式会社わくわくスタディワールド

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情報処理技術者試験合格に必要な勉強期間

昨日,コミケで私たちのブースを通りがかり,「そういえばまだ試験申し込んでなかったーー!」と叫ぶ人が結構いました。^^
郵送や団体は昨日で締め切りでしたが,インターネット個人申込はまだ大丈夫です。
ただ,8月23日(金)20時までで,そんなに余裕はないので,忘れている方は急いで受験申込をすませておきましょう。

昨日も聞かれましたが,企業研修などでもよく「何ヶ月ぐらい勉強すれば合格できますか?」という質問を受けます。
同じような質問で,「何時間勉強すれば受かりますか?」ということもよく聞かれます。
このあたりは,その人その人の置かれている状況で大分違うので,一概には言えません。

ただ,目安として,「これくらいが標準」というのがあると,自分の勉強期間もイメージしやすいと思いますので,モデルケース的なものを示しておこうと思います。

例えば,まったくITに縁がない人が,ITパスポートに合格するための勉強の目安は,3〜4ヶ月ぐらいです。
1日1〜2時間ぐらいの勉強を想定していますので,だいたい勉強時間としては100〜200時間ぐらいかと思います。
これは,だいたいの専門学校や通信教育などからの目安になります。
暗記で詰め込んで1ヶ月ぐらいで合格することもできるとは思いますが,それだとせっかく勉強する知識が,実生活に活かしづらくなります。

そして,ITパスポートから基本情報技術者,基本情報技術者から応用情報技術者という風に順にステップアップして取得していく場合には,それぞれの勉強期間が3ヶ月ぐらいになります。
基本情報技術者試験の場合は,言語の選択にもよりますが,表計算やアセンブラなど,勉強量が少なめの言語を選ぶと,3ヶ月で勉強ぐらいが普通です。もちろん,プログラミングが最初からできるともっと短くてすみますし,アルゴリズムや論理的思考が苦手な方だともっと長くかかります。

その上の高度区分の場合には,どの区分を選んでも,最初の高度区分では3ヶ月以上はかけた方がいいと思います。
高度区分特有の,長い文章の試験問題に慣れる必要がありますし,論述式の場合には,論文を書き上げる,という練習も必要です。
もちろん,自分の業務と重なる場合には,その分期間が短くなりますし,業務と全然関係ない場合,実務経験がゼロの場合などは,もっと長くかかると思います。

高度区分は,慣れてくると1つの試験区分で必要な勉強期間は,短くなる傾向があります。
特に,最初の論述系の区分に合格した後,別の論述系の区分,というときには勉強量はかなり少ないですし,1〜2ヶ月あれば十分です。

よく,「今から勉強を始めても間に合いますか?」と聞かれますが,試験まで約2ヶ月の今の時期だと,間に合うかどうかは受験する区分やその人の状況によって変わってきます。
システムアーキテクトに合格している人がITストラテジストを受けたい,という場合だったら十分間に合いますが,情報処理技術者試験を受けたことがない人が情報セキュリティスペシャリストを受ける,という場合は普通は無理です。

試験の一発合格を目的にしないで,2年計画でまずは受験してみる,という手もあります。
高度区分の場合,とりあえず午前1を突破しておけば,次の試験では専門分野に集中できます。
その場合には,高度午前1の突破だけを目的に,今から2ヶ月,応用情報技術者試験の勉強をする,というのも結構おすすめです。

確実に突破できるだけの知識を身につけておくと,その後の専門の勉強にも役立ちます。
高度区分は,その専門「だけ」を知っているといい,というわけではなく,周辺分野の知識はどうしても必要になってくるからです。

情報処理技術者試験は,暗記がメインの試験ではないので,理解してスキルを身につけるためには,ある程度の期間がかかります。
100時間の勉強も,1日10時間で10日,というよりも,毎日1時間で3ヶ月と少しかける方が,理解が伴ったスキルが身につきます。

試験まであと2ヶ月,現実的な計画を立てて,10月の試験に向かっていきましょう。