論文試験って,なにげに「おいしい」
わく☆すた,美月です。
今週末,わく☆すた公開セミナーで初の「論文対策」をやるので,今準備しています。
そこで,改めてしみじみ思います。論文試験って,なにげに「おいしい」な,と。
高度区分の午後2の論文って,正直,世の中で思われてるほど難しくありません。
実際,平成22年の春試験では,午後2の論文試験の突破率は,きっかり50%です。
プロジェクトマネージャ試験は7440名中3720名がA判定で,突破率は50%,システム監査試験は2492名中1246名がA判定で,こちらも突破率は50%,つまり,論文まで行けば,2人に1人は受かります。
論文の判定は,A,B,C,Dの4段階ですが,一番人数が多いのがA判定です。そして,「合格するために,人より素晴らしい文章を書かなければならない」わけではありません。
試験センターの試験要項によると,午後2論文のA判定っていうのは,「合格水準にある」ということですので,他の人は関係なく,合格水準の論文を書ければ合格です。
なので,水準を満たした人が全体の半分ぐらいいて,その人たちが受かる,っていう感じだと思います。
私は,次の3つの条件を満たしさえすれば,論文試験は突破できると考えています。
1.論理的に一貫した,人に伝わる文章が書ける
2.その試験区分に対応したスキルがある
3.論文の書き方,コツを知っている
情報処理技術者試験対策で一番効果的で,独学だと身につけづらいのは,3の論文の書き方,コツです。
ただ,これは全試験区分に共通しているものですし,一度指導してもらうと,意外と簡単に身につきます。私自身,一度論文のコツを知って書けるようになったら,面白いぐらい簡単に受かるようになりました。
2は,本来その試験で測定したい能力ですし,午後1などの勉強と合わせて,ひととおり身につける必要があります。当たり前ですが,システムアーキテクトならそれ相応のシステム開発のスキル,ITサービスマネージャならそれ相応の運用管理のスキルは必要です。それがないと,どんなに立派な論文を書いても薄っぺらくなってしまいます。
で,情報処理技術者試験の対策の時には,この2と3を中心に行います。
まともな文章を書ける人なら,これで大体受かります。2,3回,論文を採点してもらって改善点がわかれば,あとは本試験で,臨機応変に試験問題に対応した文章を書けるように練習するだけです。
練習量や,慣れるまでの期間は個人差がありますが,一度コツがつかめれば論文はほぼ共通ですので,連続でどんどん合格できるようになると思います。
ただ,注意点としては,これで大体の人には対応できますが,すべての人には対応できないということです。
合否に一番効くのは,実は1の「論理的に一貫した,人に伝わる文章が書ける」ことだからです。これは,論文対策で一時的にやるだけではどうにもなりません。ここは,小学校の時の国語からの積み重ねですし,本気で対応するためには年単位の取り組みが必要だと思います。
普通に文章が書けて,コミュニケーションが文書で取れる方なら,論文試験は結構「おいしい」試験です。あと1ヶ月でも,コツさえつかめば十分合格することができます。
私自身,最初にアプリケーションエンジニア(今のシステムアーキテクト)に受かった時には,9月に勉強を開始して,準備論文を3本書いたぐらいです。
あと1ヶ月,論文試験に申し込まれている方は,あきらめずに学習していきましょう。