サンプル問題を解いてみる
わく☆すた,美月です。
去年,情報処理技術者試験の制度が変わって,新しい試験区分になりました。
その時に,「こんな風になりますよ」ということで試験センターが出したものに,「サンプル問題」があります。この問題は,実際の出題形式も示してあったので,最初の年はとても有益な情報が満載でした。
例えば,論文の形式が変わって設問イとウのそれぞれで字数制限がある,という情報などは,このサンプル問題を見ればわかります。あと,昔の試験区分と変わった試験範囲の部分は1つずつ問題になっていますので,新しい分野の勉強には役立ちます。
ですので,過去問題に加えてサンプル問題も試しにやってみる,というのはおすすめです。
特に,過去問の少ない分野を受験される方には使えると思います。
例えば,応用情報技術者試験で経営戦略やシステム監査の分野を午後で選択される方や,ITストラテジストやシステムアーキテクトで組込みシステムの問題を選択しようと思っている方にはいいと思います。
応用情報技術者試験や情報セキュリティスペシャリスト試験は,やっと過去3回実施されて,過去問の傾向も落ち着いてきたので,過去3回分解けば傾向はつかめると思います。ただ,秋試験しかない区分は,過去問はまだ1回分しかありません。特に,名称が変わって対象者像が少し変わったITストラテジスト,ITサービスマネージャ,システムアーキテクトの3区分は,昔の過去問だけだと足りない部分もあると思います。
過去の事例だと,平成19年のテクニカルエンジニア(情報セキュリティ)で,平成18年に出ていたサンプル問題と同じ分野が出題されたというのがありました。ですので,サンプル問題に出てきた分野を勉強しておく,というのも一つの手だと思います。
ただ,サンプル問題は,あくまで「サンプル」です。
問題の精度とか,洗練され具合は,実際の本試験問題とは大分違います。
問題文の曖昧なところ,解答が一意に導けないところというのは結構あります。
応用情報技術者試験以上は解答例も公開されていませんので,実際の解答がなんなのかはわかりません。解答例を作成している参考書や問題集,Webサイトはありますが,その解答例が妥当かどうかは,かなり疑問なものも多いです。
ですので,勉強する場合は,あくまで気楽に,「こんな感じの問題が出るんだ~」というのをつかむつもりで解くのをおすすめします。模擬試験などでもよくある話ですが,問題文に矛盾を感じて,勉強が止まってしまうのはもったいないです。単に,サンプルなんだから,それほど作り込んでなくって,ミスも完全になくせてないんだな,ぐらいにおおらかに構えるのがコツです。
使えるものは使う,という感じで,おおらかに勉強していきましょう。