人前で話すときに大切なことが学べる本
わく☆すた,美月です。
私の友人で,とても有能で仕事ができる女性がいるのですが,彼女は,「人前に立つこと」をすごく嫌がります。単に,社員10人ぐらいを相手にプレゼンする,というときに,「私にはそんな大それたことはできない」といって,前に立つことを避けます。気持ちはわかるのですが,そんなに避けるほどではないかな,と個人的には感じています。
私自身,今まで10年以上講師をしているので,人前に立つということの場数はすごく踏んでいます。
それでも,はじめに前に立つときには緊張しますし,怖いです。わく☆すたのセミナーDVDなどでも,最初の方で緊張しているものは多いです。
何回やっても慣れないなぁ,場数を踏めば平気になると思っていたけど,そうでもないんだな,とずっと感じていました。
そしてそれは,私だけだと思っていたら,そうではなく,大体みんなそうなんだそうです。
人前で話す人におすすめな本に,「パブリックスピーカーの告白 ―効果的な講演、プレゼンテーション、講義への心構えと話し方」というのがあります。
最近,なんとオライリーから発売された本なのですが,人前で話すときに大切なこと,効果的なプレゼンをするために必要なことが詰まっています。
この本には,なぜ人前で話すことを人は怖がるのかについて,次のように書かれています。
私たちの脳には驚くべき能力が備わっていて,次の4つの事柄を生き残る上で非常にヤバイこととして認識します。
・一人で立っている。
・広いところにいて隠れる場所がない。
・武器を持っていない。
・あなたをじっとみつめる生き物の大群の前にいる。
つまり,トラに襲われるなど,生きたまま食べられる危険性があるような,生命の危険がある状況と,人前で話す状況というのは,とても似ているのです。
なので,人は,人前で話すことは本能的に怖いのです。
これを聞いて,私は少し安心しました。
10年経っても,大勢の人の前で話すのが怖いのは,当たり前なんだなと。
そんな感じで,この本では,他にも,完璧を目指さないこと,事前に練習をすることなど,人前で話す上で本質的に大切なことが,面白おかしく書かれています。
読み物としても,かなり笑えるので,息抜きとしてもおすすめです。ただし,オライリーの本らしく,とっても内容が濃いので,じっくり読むと,かなり時間がかかると思います。
うまくできているように見える人でも,裏では結構怖いことがいっぱいあったりするものです。
人前で話す機会があって,質の良い講演をしたい人は,ぜひ一度手にとってみてください。