自分の将来像を考えて資格を取る
ITProで,「市場価値のある資格はこれだ!」という特集がありました。
「市場価値」といったものを考えた場合には,流行ってる資格をとるのは意義はあると思います。
この手の調査では,最近はだいたいプロジェクトマネージャの人気が高いのですが,この調査でもベンダー技術者に取らせたい資格で,ダントツのトップです。
有能なプロマネは,どこの企業でも不足していますので,PMPと合わせて取れば需要の高い資格になります。
今の時点で,それなりに開発経験やマネジメント経験を積んで,プロジェクトマネージャの資格を持っている,というのは確かに強いです。資格手当も,最高額がもらえるところも多いと思います。
あと,この調査では,ユーザー企業の技術者には,情報セキュリティスペシャリストの資格も人気が高いようです。
実際,私もいろんな企業へ研修に出かけますが,「情報セキュリティスペシャリストを取らせたい」という人事担当者の方は結構多いです。官公庁の仕事を受けるときや,セキュリティを守る企業としてイメージアップを図りたい場合には大切な資格のようです。
今取ったら企業内で評価されやすい,という感じの資格が情報セキュリティスペシャリストだと思います。
私自身,12年前のITバブルの頃に取ったネットワークスペシャリストの資格は,当時かなり使えた感じはあります。
今取っても,流行という感じではないですが,取れば結構評価される資格だとは思います。ネットワークの専門家として生きていくなら,ネットワークスペシャリストとCCIEあたりを合わせて持っていると,分かりやすく実力をアピールできます。
ただ,高度区分は,いきなり受けて軽く受かる,という風にはいかないのが現実です。
「僕はプロジェクトマネージャ受けたことあるよ」と言っても,受かっていなければ,逆に悲しいアピールになってしまいます。
ですので,今後の時代の流れを読んで,自分の将来像を考えた上で,「今年」受ける資格を決めるのをおすすめします。
例えば,プロジェクトマネージャは春試験ですので,来年春の合格をイメージして,今年の春は応用情報技術者試験,秋はシステムアーキテクト(またはITサービスマネージャ)試験という感じでステップアップしていくと現実的です。
最初の論文試験がプロマネ,というのは,かなり敷居が高いのです。
情報セキュリティスペシャリスト試験は年2回ありますので,この試験の合格が目標なら,春に応用情報技術者試験を受けてから秋に情報セキュリティスペシャリスト試験を受けると,基礎力ができているので効率的に学習できます。
ただ,時代の流れだけ考えると,3年後には全然状況が変わっている可能性はあります。
単に,これが流行りそう,よりも,自分が好きな分野を専門にした方が,人生を楽しく過ごせます。
もうすぐ,試験の申し込みも始まります。
自分の将来を見据えて,今年とる資格を考えてみましょう。