株式会社わくわくスタディワールド

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新制度のネットワークスペシャリスト試験について

わく☆すた,美月です。
今日は,今年から実施される,新制度の「ネットワークスペシャリスト」試験の話です。


テクニカルエンジニア(ネットワーク)からネットワークスペシャリストになって,大きく変わるのは,以下の3点です。


  1. 午後1が,4問中3問から3問中2問になること

  2. 午前が午前1,午前2に分かれ,春の高度試験で午前1に受かっていると午前1が免除になること

  3. 午前2の出題範囲が,従来の午前より狭くなること(でも,ネットワーク以外も出る)

逆に言うと,これ以外は基本的に一緒です。
データベーススペシャリストと同様,新制度になってもほとんど変わらない試験の一つです。


過去問は,今までどおりで十分使えます。
午後2は全く一緒です。午後1も,春試験を見る限り,分量が多くなる可能性は高いですが,出題傾向は変わらないと考えられます。


とはいえ,ここはやはりネットワーク分野。データベース技術はあまり変化しないのに対して,ネットワーク技術やどんどん進化しています。特に,ネットワークセキュリティ分野は,10年前と今では,全然別物といっていいぐらい違います。


なので,ちゃんと新しい技術を追い続ける必要はあります。
ただ,「最新技術」を追い求める必要はなくて,それより「現在使われている技術」についてちゃんと理解していることが大切です。最新すぎる技術,古すぎる技術は出てきません。
例えば,WAN関連では,日経BPのページで製品&サービスを見てみると,世の中で提供されているサービスの流行が見えてきます。実際,IP-VPNや広域イーサネットは,出題数はとても多いです。X.25(パケット交換)などは出てきません。


あと,どんな技術でも,基本は大事です。
ネットワーク技術の基本,と言ったとき,何を理解するのが大事かというと,私は「TCP/IP技術」だと考えています。
ここは,人によって,「HDLCがすべての基本」「電磁気学が大事」という人もいるので,一概にはいえないのかもしれませんが,私は,今の技術を理解するベースには,TCP/IPが理解できていればいいんじゃないかと感じています。


ベースとしてTCP/IPを押さえた後,Ethernetを中心としたLAN技術,インターネットVPNや広域イーサネットを中心としたWAN技術,ネットワークを支えるセキュリティ技術を学ぶ,という形が,無理がなくていいと考えています。


合格できない人の典型に,「最新技術はいっぱい覚えてるんだけど,理解してない」というパターンがあります。CCNPを持っていても,ネットワークスペシャリストには合格できない,と言う人は結構多いです。ネットワーク技術には,専門用語がいっぱい出てくるので,覚える必要はある程度ありますが,覚えることよりも,「仕組みを理解すること」が一番大切です。


ネットワークスペシャリスト試験は,ちゃんと方向を間違えずに勉強しさえすれば,応用情報技術者試験レベルからだと半年で,十分受かる試験です。
個人的な感覚では,方向を惑わせるトラップがいっぱいあるから,合格にたどり着けない人が多い,そのため必要以上に難しく感じられている,と感じています。


なので,ネットワークスペシャリスト試験に関しては,他の試験以上に,「方向性」を伝えていきたいな,と考えています。