資格試験で天職を探す
派遣社員で事務職についていた勉強会の友人がいました。
彼は,ネットワークスペシャリスト試験の勉強を通じてネットワークに目覚め,ルータも買ってどんどん実戦経験を積んでいきました。
その後ネットワークスペシャリスト試験に合格して,大手の通信会社に転職し,ネットワークエンジニアとして活躍しています。
資格試験の勉強が,自分が好きな仕事につくためのきっかけになったのです。
資格試験の話をすると,どうやって合格するのか,どの試験を受けると役に立つかといったことに関心が行きがちですが,それ以前にもっと大事なことがあります。
それは,「自分が好きなこと,向いていることに関係するかどうか」です。
資格試験の勉強をするとき,その勉強する内容自体が苦痛だと,苦労も多くなります。
逆に,勉強の内容が好きで楽しいことだと,まるで遊んでいるような感覚で,どんどん勉強を進めることができます。
自分の適性を見極めて受験する資格を選ぶことは,実はとても大切なのです。
例えば,情報処理技術者試験の高度区分には,現在次のような9つの資格があります。
これは別に,「全部取得する」ことが必要なわけではなく,「自分の仕事に合わせて選ぶ」ことが想定されています。
自分の適性・キャリアパスを見極めて,必要な資格を取得していくのです。
ですので,無理に頑張って特定の資格を取ろうとするよりは,「勉強していて一番楽しい資格」を選ぶことがおすすめです。
基本情報技術者試験や応用情報技術者試験では全部の分野の基礎が出題されますが,その中でひととおりの概要を学びつつ,自分が好きな分野を見極めていきます。
ITとひと言にいっても,その内容はかなり幅広く,多岐に渡ります。
プログラミングをする人と,ネットワークを構築する人では,必要な適性はかなり異なりますし,別に両方ができる必要はありません。
「好きな方,向いている方」を選べばいいのです。
「好きでなおかつ向いている」という分野をうまく見つけることができれば,それが天職になる可能性が高いです。
そんな視点で資格試験を見直してみると,自分の「大好き」を見つける手助けになります。
試験に受かって得をする,という実利ばかりに目を奪われるのではなく,天職探しに資格試験を活用していきましょう。