表題そのままですが,情報処理技術者試験の『情報セキュリティスペシャリスト試験』は,次回(平成28年度秋期試験)を最後に終了します。
情報処理技術者試験の高度区分は8区分に,スペシャリスト四天王は1つ抜けて三天王(?)になります。

といっても,名前を変えて新試験としてスタートするだけです。
情報処理技術者試験の1区分という位置付けから,『情報処理安全確保支援士試験』として独立して実施されることになりました。
内容は情報セキュリティスペシャリスト試験をベースに実施されます。

本日,IPAの『プレス発表 “情報処理安全確保支援士”と現行の情報セキュリティスペシャリスト試験の位置付けについて』が発表されました。
この内容によると,「情報処理安全確保支援士試験(以下,支援士試験)」を2017年度から実施することを経済産業省が公表したそうです。

試験の名称が変わったからといって,別に新しく受け直す必要はありません。
それどころか,過去の情報セキュリティに関する情報処理技術者試験の合格者は全員,支援士となる資格を有する者となる予定です。
具体的にいうと,過去の情報セキュリティアドミニストレータやテクニカルエンジニア(情報セキュリティ),そして情報セキュリティスペシャリスト試験の合格者は全員,登録すれば“情報処理安全確保支援士”になることができます。

変化の激しい情報セキュリティの分野で8年も前に終わった遠い過去の試験を有効にすることについては賛否両論ありますが,現行の“(予定)”では,昔の合格者はOKのようです。

支援士試験の開始は2017年4月(平成29年度春期試験)とありますので,多分情報処理技術者試験と同時に実施されると考えられます。
既存の情報セキュリティスペシャリスト試験と支援士試験のレベルは同等とされていますので,試験内容や時間などは従来と変わらないのではないかと考えられます。

ただ,午前1免除の扱いなど,別の試験区分となることでどうなるか不明な点もあります。
情報処理安全確保支援士に確実になりたいなら,次回の最後の情報セキュリティスペシャリスト試験で合格しておく方がおすすめです。

また,情報処理安全確保支援士の場合,問題となってくるのは資格の維持更新です。
情報処理安全確保支援士の資格を維持するには,定期的(3年程度)で講習を受講し,資格を更新する必要があります。
この講習に数十万ぐらいかかるという噂もありますし,少なくとも情報処理技術者試験の取得に比べると,かなり高いお金が必要となりそうです。

平成28年1月に発表された『情報処理安全確保支援士制度(案) – 経済産業省(PDF)』によると,3年以上前に情報セキュリティスペシャリスト試験などに合格された方は,支援士登録後,速やかに講習受講を行うという案が書かれています。

つまり,お金はあって昔情報セキュリティアドミニストレータに受かっているけど,今の情報セキュリティスペシャリスト試験には受かりそうにないという方は,講習さえ受ければ支援士になれます。
逆に,高額の講習料が払えないとなると,3年で支援士の資格が失効します。
こうなると,企業などが講習を負担してくれるような人向けの資格なのかな,とは感じられます。

個人的には,平成27年秋期に情報セキュリティスペシャリスト試験を取り直しているので,これを使えば講習受講なしで支援士になれそうです。
合格者の中で,今でも受かる実力があってお金を節約したい方は,今年の秋試験で再度合格しておくのも,選択肢の一つかもしれません。

新しい試験も発表され,情報処理技術者試験周りもいろいろ動いてきました。
時代の流れを感じつつ,今できるベストのことを考えていきましょう。