「平成23年度春期情報処理技術者試験」の応募者数
ちょうど,震災当日の発表だったので,記事にするのを忘れていましたが,試験センターのプレス発表「「平成23年度春期情報処理技術者試験」の応募者数について」で,試験の応募者数が公開されています。
今回は,全体的に受験者が減っている感じです。
特に,ITパスポート,基本情報技術者,応用情報技術者という基礎的な資格が全部減少していますので,全体としての人数の落ち込みが大きい感じです。
個人的な推測では,特に春の基本情報技術者と応用情報技術者は,新入社員に取らせたがる企業が多いので,企業での新入社員の採用の減少が,受験者数の減少につながっているのかな,とは考えています。
逆に,最近はやりの人気資格,という感じの,プロジェクトマネージャと情報セキュリティスペシャリストは,受験者数が増加しています。中堅社員のステップアップ,というところは,需要が増えている感じです。
ITProの「市場価値のある資格はこれだ!」でもシステム部長が取らせたい資格で2位,3位ですし,取ると会社での評価が高い会社は多いようです。
情報処理技術者試験の延期が発表された今,実利を求めるなら,並行してベンダ資格を取る,というのもありだと思います。特に,プロマネは,経済産業省認定のプロジェクトマネージャ試験と並んで,PMI認定の「PMP(プロジェクトマネジメントプロフェッショナル)」も人気がありますので,急いで資格を取りたい人はこちらもありかな,とは感じています。
同じ,4月17日に実施予定だった有名なマラソン大会,「長野マラソン」も,中止が決定しました。
こちらの参加費は,義援金として全額被災地に送られるそうです。
こちらは,強制的な義援金に対して,賛否両論はありますが,大会要項の規約で返金できないという記述があったことから,実施できたことだと思います。
情報処理技術者試験も,「平成23年度春期試験案内書(PDF形式)」で,
2.受験申し込み方法 2-1.受験手数料
(2)受理した受験手数料は,理由のいかんにかかわらず返還できません。次回以降の試験への充当もできません。
5.受験者への注意事項 5-5.その他
(4) 地震,台風,水害などやむを得ない事情によって,一部地域において試験実施が不可能になった場合で
も,再試験はできません。受験手数料も返還できませんのでご了承ください。
とちゃんと明記されておりますので,中止でも文句は言えないようにはなっています。
受験料を義援金にして中止,というのは,個人的にはありかな,とは思いますが,それも大変そうですね。
知人の娘さんが,筑波大学の後期日程の入試を受験しようとして,前日に震災に見舞われたそうです。
そのため,試験が中止になり,合否はセンター試験の成績で決定されることになったそうです。2次試験で挽回しようと頑張っていた彼女は,かなり落ち込んでるそうです。
こういう,受験機会が与えられなかった人の悔しさを聞くと,心が痛みます。
それに比べたら,情報処理技術者試験は,人の一生に与える影響は少ないのかな,とは感じます。
「平成23年度春期情報処理技術者試験」の応募者数は,「「平成23年度春期情報処理技術者試験」の応募者数について」によると合計で289,874名です。
延期して,これだけの数の受験者の会場を確保しなおすことは,かなり大変な作業だと思います。
被災地で受験できない方のことも考慮する必要がありますし,関係者の皆様のご苦労は,大変なものだと考えられます。
今はただ,状況の変化を見守りたいと思います。
先行き不透明な今日この頃ですが,今できることを1つずつやって,落ち着いていきましょう。