情報処理技術者試験のリアル
先日,ヨドバシアキバで,「図説オタクのリアル―統計からみる毒男の人生設計」を見かけて,面白そうだったので買って読んでみました。
オタク人口が172万人(NRI調べ,2004年)とか,国民の34%がニートとか,日本一売れている漫画は「ONE PIECE」の2億冊とか,統計の資料から導き出される数値から,いろいろ分析している本です。
自分の感覚より,オタクって少ないんだな,とも感じましたが,現実を統計的に見ることで,結構新たな視点が得られます。
オタクな方限定でおすすめな本です。
ということで,情報処理技術者試験関連の統計情報や,その他の統計資料から,情報処理技術者試験のリアルをいろいろ分析してみたいと思います。
まずは平均年齢から,一般的な受験者層を探ってみます。
平成23年度春期の各試験区分の応募者平均年齢を,若い順に並べると,以下のようになります。
基本情報技術者 27.0歳
ITパスポート 27.9歳
応用情報技術者 30.0歳
データベーススペシャリスト 33.0歳
エンベデッドシステムスペシャリスト 34.9歳
情報セキュリティスペシャリスト 35.7歳
プロジェクトマネージャ 38.5歳
システム監査技術者 41.0歳
こうしてみると,最低の基本情報技術者でも27歳,全体的に結構高いですね。
私の中のイメージだと,基本情報やITパスポートって,学生の時か社会人1,2年目で取るのが一般的なのかと思っていましたが,それだけでもないみたいです。
年齢別一覧表(Excelファイル)などからみると,一番人数が多いのは,ITパスポートで17歳,基本情報技術者で24歳,応用情報技術者で25歳です。
ITパスポートで17歳が飛び抜けて多いのは,大学入試の推薦で使えるから,という話を聞いたことがあります。
基本・応用はちょうど新人研修を受けて1,2年目ぐらいなので,受ける人数の最大人数のところは,やっぱり会社が推奨するあたりだと思います。
ただ,それより高い年齢になると減る,というわけではなく,徐々に減ってはいきますが,基本・応用は39歳まで,ITパスポートは40歳までは,各年齢に1000人以上の受験者がいます。年齢が上がっても,ちょっとずつしか受験者は減りませんし,75歳以上の受験者もいます。
ですので,平均的な年齢はあることはあるのですが,年を取っても受け続ける人が相当数いる,というのが,情報処理技術者試験のリアルなところかと思います。
ちなみに,システム監査の場合,50歳以上の人が全体受験者の12.5%を占めます。
ITストラテジストとシステム監査は,試験会場に行くと年齢層がとても高い感じがするのですが,統計からも裏付けられる感じですね。
他にもいろいろ分析できそうな気がしますが,今日のところは以上です。