試験を作った人は敵ではなく同志

わく☆すた,美月です。
試験センターの発表によると,昨日4月1日(木)に,春の情報処理技術者試験の受験票が発送されたそうです。
もうそろそろ,皆さんのお手元にも届くと思います。
受験票が来ると,「もういよいよ試験だな」っていう気がしてきますね。
わく☆すたも,明日(4月3日(土))の「超直前セミナー ~最後の悪あがき~」で,春試験向けセミナーは最後です。(まだ,若干名募集中です)
試験まであと16日,悔いがないように,ベストを尽くしていきましょう。
超直前の心構えとして今日はひとつ,「試験を作った人は敵ではなく同志」なんだというお話をしたいと思います。
最近,企業研修などでよく質問,というか同意を求められるのが,「この問題,おかしいと思いません!!!」という類のものです。
特に,模擬試験解説をしているときには多いです。
確かに,言われてみれば根拠があいまいだったり,解答が一意に決まらなかったり,必要なことが書いてなかったり,いろいろあります。
個人的には,私の中でも,「模擬試験はつっこみどころが満載」と思っていることもあって,不備はとっても目につきます。自分の場合,模擬試験問題の作問や校正の仕事もやっているので,「解答を一意に導く根拠がない問題」や「誤字脱字」「意味の通らない文章」などは,すごく気にはなります。
なので,自宅で問題演習をするときには,模擬試験問題や予想問題よりも「過去問題」の使用を強くおすすめしてます。こういう,「問題の問題点」が気になり出すと,勉強が前にすすまないからです。
本試験での問題の方が,さすが国家試験だけあって,関係者がいっぱい何重にもチェックを行っています。ですので,本番の試験で出た問題の方が,質が高くミスも少ないので,演習にはおすすめです。
でも,だからといって,ミスが0になるわけではありません。
高度区分の場合,ある程度の文章量の中に納めなきゃいけない,という制約もあるので,問題文に書ききれないこともでてきます。「絶対にミスがない」というのは幻想です。
たまに正誤表も入ってきますし,問題文を常識で補わなきゃいけない状況も時々はあります。
ただ,私も含めて,作問者は,受験生を「惑わせてやろう」「落としてやろう」と思って作ってはないです。
なるべく一貫性のある,問題を解いていて学びになる,いい問題を作ろうと日々努力してます。
「技術者として,何をわかっていれば実務で活かせるだろう」ということを考えて,重要なポイントを考えて,それが試せるような問題を作っています。
情報処理技術者試験の,特に高度区分の場合,専門が特化していますので,作問はある程度専門家でないとできません。受験生も,専門家か,もしくは「これから専門家になる」人たちだと思います。ですので,試験を作る人も試験を受ける人も,同じ専門分野を志す同志です。
ですので,試験を解くときはぜひ「この問題を作った人は,どういう意図でつくったんだろう」を考えてみてください。
それがわかると,問題の意味が取りやすくなりますし,問題文とのコミュニケーションが取れて,正解が導きやすくなると思います。
たまに不備があっても,「多分,こういう風なことをやろうとして,言葉が足りなかったんだろうな」と,同志や友達がミスをした時と同じように考えて,意図をくみ取ってみてください。そうすれば,少しぐらい問題文に記述が足りなかったとしても,解答は簡単に導けると思います。
これを対決姿勢で,「ここに不備があるからこの問題はダメ!」とやってると,自分の労力も浪費しますし,解答が導けなくなってしまいます。本試験問題の場合,不備があっても1問ぐらいですので,その問題は飛ばすとか,とりあえず「こういうことが言いたいんだろうな」の予想で書いておく,というので十分だと思います。
基本的には,「答えが導けない!」時の原因の9割は,問題文ではなく自分にあります。ですので,問題文を読めるだけ読んで,それでもわからなかったら「ミスかも」と思いつつ,それらしい解答を書いておく。そんなくらいで気楽に対応できれば,合格ラインを突破するのはそれほど難しくありません。
試験を作った人の意図をくみとりつつ,大きな心で問題を解く。
試験を作った人を同志と感じて,「あるある」と共感しながら問題を解く。
それができれば,合格はかなり近くなると思います。
問題演習をするときには,その心構えを大切に,進んでいきましょう。