情報セキュリティスペシャリスト 残り4週間のポイント

特別情報処理技術者試験,応用情報技術者&高度区分の受験日まで,あと4週間,28日です。
高度区分の試験の中で,直前で一番追い込みが効くのは,情報セキュリティスペシャリストだと思います。
知識的な暗記物の割合が多いですし,「セキュリティの勘所」がつかめれば,多少知識不足でも合格する可能性が高いからです。
情報セキュリティスペシャリスト試験の場合,実は,試験内で「情報セキュリティ技術」が占める割合は,それほど多くありません。
セキュアプログラミングは避けても受かりますし,技術的に難しくて,完全に理解する必要があるのは,暗号化と認証の方式(公開鍵暗号方式中心)ぐらいだと思います。ですので,セキュリティ技術に関しては,あまり極める必要はありません。
ただ,セキュリティ以外の分野もいろいろ出てきますので,特にネットワークやデータベース,システム開発については,ある程度,応用情報技術者試験合格レベルぐらいまでは知っておく必要があります。
逆に言えば,セキュリティ技術については,応用情報技術者レベルの基礎があれば,残り1ヶ月でも勉強できる分量です。
わく☆すたでは,応用情報技術者試験レベルの実力がある人向けに,「情報セキュリティスペシャリスト対策1日集中コース」を行いました。基礎力があるのでしたら,知識的にはこの内容で十分,合格レベルにはいけると思います。
ただ,知識さえ身につけば合格出来る,というわけではないのが,情報セキュリティスペシャリスト試験です。
合否を分けるのに一番大切なのは,セキュリティの勘所,「セキュリティマネジメント」です。
これは,技術知識よりも,マネジメント能力,コミュニケーション能力(読解力,文章力)が必要になってきます。
実際の試験では,「試験問題に出てくる会社の事例」に対して,ピンポイントで答える必要があります。そのためには,組織的に,全体的に考えて,問題点を的確に判断する必要があります。
それは,ISMSの本質を理解して,臨機応変に対応する力と同じです。現実的に,経済性なども考えた妥当な解決策を考える必要があります。
そういった能力は,試験対策というよりは実務能力ですので,一朝一夕に身に付けるのは難しいと思います。ただ,仕事をしながら身についている人も多いと思いますので,それがあれば,残り1ヶ月で知識が身につけば合格可能です。
もちろん,セキュリティ事故や犯罪については,どんどん新しいものがでてきますので,最新のネタを追う必要があります。ただ,最新のセキュリティ情報については,IPAセキュリティセンターにいろいろまとめられていますし,こちらをひととおり見ておけば十分だと思います。
試験ギリギリで勉強していないからといって,間に合わないと思うのは早すぎます。
今からでもやれることはいろいろありますし,今回の場合,秋試験までの期間も短いので,たとえダメでも,次につながります。
あと少し,後悔しないように今を大切に,勉強していきましょう。