午後2は「丁寧に」「時間をかけて」解く
先日,ある模擬試験の監督をしていたのですが,情報セキュリティスペシャリストの午後2では,途中退出する人が続出して,終わる頃には誰もいなくなってしまいました。^^;
「退出可能時間です」って言ったら速攻で出す人もいましたし,1時間半ぐらいまででほとんどの人は解き終わっていたようです。
実際,情報セキュリティスペシャリストの午後2は,普通に解いていても時間が余ると思います。
今年の特別試験の時には,私は最後まで残っていましたが,試験終了時に残っていたのは,教室内で5人ぐらいでした。
でも,かといって,みんなが点数がいいか,というとそうでもありません。
早く出すからと言って答案がよくできているわけでもありませんし,問題をよく読んでなかったり,選択した試験問題に○をつけ忘れていたり,結構ケアレスミスも見かけます。
模擬試験で採点していると,正直,「早く出るヒマがあるんなら,もうちょっと見直せばいいのに」と思うこともしばしばあります。
今回自分で試験を受けて感じたのですが,情報セキュリティスペシャリストの問題は,上っ面だけ読んでいると間違えやすいようにできています。
聞かれていることを深く正確に把握して,問題文を丁寧に探すことで,はじめて正答がきれいに導けるようにできているように感じます。
1時間で解こうとすれば普通に解けるけれど,そうすると,自分の思い込みやケアレスミスが,いろいろ盛り込まれてしまいます。
問題文だけでなく設問を何度も見直して,「これはホントは,どういうことを聞いてるのだろう?」と問い直してみると,表面的な解答ではない,一歩深い解答が浮かんできます。
試験までに一度,「2時間しっかりかけて,午後2を1問解く」という体験をしてみるのをおすすめします。
テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)でも,情報セキュリティアドミニストレータでも,午後2は時間が余っていたので,このあたりの過去問でもいいので,一度,時間いっぱいまで考えてみてください。
そうすると,解答例の解答が,「なぜそうではいけないのか」という理由が,ある程度見えてくると思います。
そして特に,本番では,なるべく時間をかけて,最後まで粘ることをおすすめします。
午後2は,じっくり時間をかければ書けるほど,正答が導きやすくなります。内容は,事例解析ですので,しっかり読み込むことで,会社の状況などが段々つかめてくるからです。
そして,本当にきれいに読み切れると,満点も狙えてきます。
今回の特別試験での情報セキュリティスペシャリストの得点分布を見ると,,突破率が一番低いのは実は午後2(47.1%)でした。
60点から69点までが1225名,50点から59点までが1223名,とほとんど同じです。つまり,ぎりぎりで涙をのんでいる人が,かなり多いということがわかります。
このあたりの点数の差は,知識と言うよりも,いかに問題文がちゃんと理解できているか,というところにかかってきます。
しっかり読んで,最後まで粘れていれば,50点台だった人は,60点を超す可能性が高かったと思います。
あとで,「もうちょっと」で悔やむよりは,試験会場で悩む方が建設的です。
情報セキュリティスペシャリストの午後2は,丁寧に,時間をかけて解くように,今から練習していきましょう。