時間がかかる分野,かからない分野
応用情報技術者の午後試験で,「解く時間がなくて焦って失敗した」という話をよく聞きます。
確かに,応用情報技術者試験の午後は,2時間半で6問,つまり1問25分平均で解く必要があるので,時間的には厳しいと思います。
私自身も,去年受験してみて,あまり時間は余らなかった記憶があります。
ただ,それで焦って,「とにかく全問解かなきゃ」と思ってしまうと,問題文を見落としたり,計算間違いしたり,大事なところで点数を落としてしまいます。
全問解けなくても,5問解けていれば,受かる可能性も結構ありますので,焦らないのがまず肝心です。
そして,時間的に落ち着いてやるために大切なこととして,事前に「時間配分の戦略」を立てておくことをおすすめします。
何を先にやればいいのかは個人差があるので一概には言えませんが,どの問題を解くか,だけでなく,どの問題から解くかをあらかじめ決めておくと,落ち着いて問題を解き進められます。
ちなみに,一番はまりやすい落とし穴は,最初の問2(プログラミング)や問1(経営戦略)で時間を使いすぎてしまうことです。
プログラミング問題は,油断してると平気で40分,50分過ぎてしまいますし,そうなるとすごく焦りが出てくると思います。後で解くことにする,もしくは時間を区切って30分以上はかけないようにする,などあらかじめ決めておくのがおすすめです。
問4(システムアーキテクチャ)も,計算問題中心で,意外とはまりやすい分野です。
私自身も,基本情報の時にはまりましたが,計算問題で手こずっていると,気がついたらあっという間に時間が過ぎていきます。
問6(データベース),問7(組込みシステム開発),問8(情報システム開発)は,開発事例を読み解く問題なので,時間がある程度かかるのは仕方無いと思います。
ただ,これらの分野は,丁寧に読めばそれだけ点数が取れますので,25分はしっかり取れるように,時間配分することが大切です。
そして,時間的には,さっさと片付けて余裕をもたせるのにおすすめなのは,問5(ネットワーク)と問9(情報セキュリティ)です。
この2分野は,知識の部分が大きいので,解けるかどうかはともかく,時間はあまりかからないと思います。
「一番最初にネットワークとセキュリティを片付けて,余裕を持たせてから他の分野を解いて受かりました」という話を聞かせてくれた人がいましたが,その戦略は結構使えると思います。
あと,こっそり楽な問題が多いのが,問3(経営戦略)です。
問1に比べて,大分易しい,というかあまり考えさせない問題が出てきますので,問1を選ぶ人は先に問3を解いてウォーミングアップする,という手も使えると思います。
問10(プロジェクトマネジメント),問11(ITサービスマネジメント),問12(システム監査)のマネジメント3種目は,問題文をいかに丁寧に読めるかが,点数のポイントになってきます。
ですので,時間がないときには選ばない方が無難ですが,逆に,時間をきっちり取れるなら,じっくり読んで挑戦してみるのもありだと思います。
記述式の問題が多いので,25分しっかり使う必要がある分野です。
応用情報技術者の場合,12問中6問選択なので,選択の仕方によって時間の余裕は変わってきます。
一度,時間を計りながら過去問を解いてみて,どれくらいかかるか見積もってみるのもおすすめです。
ある程度見通しが立っていると,足りないながらも心に余裕が出てくると思います。
そして,「時間がない!」ってなってしまう一番の原因は,時間を確認する余裕を失ってしまうことです。
はまったときに焦って,時計を見ることをしばらく忘れてしまうと,その間に状況が悪化してしまいます。
そうならないように,時計はよく目に入るよう大きめのものを腕に巻いておく,という風な工夫もいいと思います。
試験日に実力を出し切れるよう,いろいろ戦略を考えていきましょう。