株式会社わくわくスタディワールド

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ちょっと背伸びして,高度の勉強してみる

先週末は,土曜日には情報セキュリティスペシャリスト対策の,日曜日には応用情報技術者試験対策の公開セミナーを開催しました。
今回驚いたのは,その中に2人,両方のセミナーを受講された方がいらっしゃったことです。
1人の方は,「応用情報技術者試験を受けるのだけど,高度の勉強もして負荷をかける」と言われていました。
もう1人の方は,「情報セキュリティスペシャリスト試験を受けるのだけど,応用情報技術者のときに勉強しなかった部分をマスターする」のが目的だそうです。
確かに,両方とも大切なことだなぁ,と感じました。
応用情報技術者試験の場合,試験範囲は幅広いですが,それぞれの分野で出てくる内容は,基本的なことです。
ですので,高度区分の勉強をしてから応用情報技術者試験の午後問題を見ると,簡単に感じます。
特に,ネットワーク,情報セキュリティ,データベース,組込み(エンベデッド)システムの4分野は,対応するスペシャリストの勉強をした後だと,簡単に解く事ができます。
ネットワークや情報セキュリティの分野は,応用情報技術者レベルで勉強していると,難しくて苦手,と感じられる方が多いように感じます。でも,一度高度区分の内容をしっかり勉強して,パケットの概念やセキュリティ技術の仕組みがわかると,とたんに簡単に感じられます。
ですので,応用情報技術者試験の午後でネットワークや情報セキュリティを受験しよう,と思われている方は,ネットワークスペシャリストや情報セキュリティスペシャリストの午前や午後1レベルの勉強は役に立ちます。
データベースや組込み(エンベデッド)システムは,高度区分と応用情報技術者でレベル差がかなり大きいので,大変な気がします。ただ,将来これらの区分を受ける予定なら,先走ってやってみる価値はあると思います。
マネジメント系3区分(プロジェクトマネジメント,ITサービスマネジメント,システム監査)は,演習問題が足りないな,と思った時には,対応する高度区分の午後1の問題が役に立ちます。こちらは文章が長いので国語力の訓練にはなりますが,知識レベルはそれほど違わないので,積極的に使ってみるのもおすすめです。
経営戦略の分野は,ITストラテジストとはちょっと傾向が違います。
どちらかというと,中小企業診断士の勉強に近いので,将来診断士を受けたい,という人は,両方合わせて勉強すると一石二鳥だと思います。
いずれにしても,実際に出てくる試験内容より,上のレベルまで勉強しておくと,試験には余裕を持って臨めます。
逆に,情報セキュリティスペシャリストの試験では,情報セキュリティだけ知っていればいいわけではなく,他の分野,特にネットワークやシステム開発,データベースや監査などの知識が求められます。
他の高度区分でも,専門分野以外の周辺分野の知識は必要です。
これらの知識は,応用情報技術者合格レベルぐらいは必要ですので,専門以外の部分に不安のある方は,一度応用情報技術者試験に立ち返って勉強してみることは大切です。
試験を受ける必要まではないとは思いますが,応用情報技術者試験の参考書などで,基礎を固めてみてください。
その上で勉強をやり直すと,より効率的に学習できると思います。
ちょっと背伸びして,上のレベルを覗きながら勉強すると,刺激を受けて楽しいです。
無理のない範囲で,自分の今いるレベルとは違う勉強も,試してみましょう。