株式会社わくわくスタディワールド

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情報セキュリティスペシャリスト合格体験記:こんさん

情報セキュリティスペシャリスト試験の場合,過去問を用いて演習することはとても大切です。
ただ,解いてみて合ってた,違ってたという判断だけで終わらせると,非常にもったいないです。実際に解答を導き出すプロセスをしっかり深く理解出来てこそ,次の新しい問題にも対応できるようになります。
そのためには,過去問演習を行った後には,解答解説などを読んで,振り返ることが大切です。
複数の解答解説を集めると,ものによって全然視点が違ったり,解答を導く過程の説明が違っていたりするので,その中から自分が最も納得できるものを選び出すと,一つの問からいろんなことを学ぶことができます。
今回の合格体験記は,改めて過去問対策をしっかり行い,試験前に集中できる環境を確保して合格された,こんさんです。
【基本情報】
氏名:こん
年齢:46歳
情報セキュリティスペシャリスト受験:3回目
点数:
 午前1 免除
 午前2 92.00点
 午後1 66点 (問2,問3を選択)
 午後2 62点 (問1を選択)
【保有情報処理資格】
ネットワークスペシャリスト
ドットコムマスター トリプルスター
【試験に向けて,勉強した内容】
1回目は午後1で敗退でしたが,2回目(特別試験)は午後2で惜しいところまで得点できていましたので,すでにポイントは押さえている実感はありました。
参考書とオリジナル問題集は特別試験の対策として実施していましたので過去問中心に対策しました。また,総まとめに1日のセミナに参加しました。
使用した教材は以下の通りです。
過去に使用した教材:
 情報処理教科書 情報セキュリティスペシャリスト
 情報セキュリティスペシャリスト[午後]オリジナル問題集
今回試用した教材:
 情報セキュリティスペシャリスト[午後]集中ゼミ
 参考書付録等の過去問解説(複数)
ぎりぎりですが,合格に至った要因と思われる点をいくつか挙げます。
1.過去問対策
過去3年(6回)分+αを2回程実施しました。過去に受験したものもあり,多くは覚えがありますので新鮮味に欠けますが,過去問解説によっては解釈が異なる場合もあり,それなりに興味をもって学習できました。
また,過去問をざっくばらんに解説している「集中ゼミ」では,本音と建前がユーモラスに書かれていて息切れせずに学習を継続することに役立ちました。
2.身の回りの対策
2回目の受験での反省から,問題の意図を読み取ることや,運用者やユーザの立場での観点といった視野を広げること等に留意し,日常業務でのセキュリティ観点から,仕事のネットワーク設計におけるセキュリティ面での検討強化や社内セキュリティポリシのチェック,震災を踏まえた小規模BCP対策を実施しました。
ICTが浸透している現在,情報セキュリティ対策は身近に適用されているか活用すべきところがいくつもあるものです。
3.集中できる環境
試験前の2か月弱の間,民間の自習室を確保し,土日は元より,平日の1Hでも集中して学習することを習慣としました。仕事がネットワークに関するSEのため,学習中も業務のことを考えてしまうことも多いのですが,頭を切り替える,あるいは集中できることで効率が上がりました。なお,その前の数カ月は,結構な残業などして,仕事に余裕を作りましたが,実はこれが一番きつかったりします。
【当日の試験の感想】
何度か利用したことのある会場でしたので,試験会場は問題ありませんでした。
各区分の感想は,以下の通りです。
1.午前1:免除
2.午前2
難易度はそう高くない印象です。苦手分野に関する問題もありましたが大勢に影響なかったようです。
3.午後1
セキュアプログラミングは選択から外す予定でしたが,内部統制に関する問4も避けて,技術系の2題を選択しました。
予想はしていましたが,やはり時間が足りませんでした。
特に,問2では,システムのアルゴリズムを追い切れず,変更内容に関する解答は不十分で,「攻撃者の手口」に関する解答は記載すらできませんでした。正直なところ,不合格の可能性を覚悟しました。
4.午後2
問題の選択は,どちらが有利とは思えなかったのですが,震災のこともあり,「非常時の病院における医療システムはどうあるべきか」という興味にかられ,問1を選択しました。
解答欄を埋めはしたものの,難易度の高い後半は確固たる根拠なく記載した部分もあり,自信は持てませんでした。的を得た適切な解答かと言えば,表現を含め,十分でないところが多々ありました。明確な解答が導き出せなくとも,部分点を狙い,粘り強く改善を図った努力で,ぎりぎり救われたというところでしょうか。
【今後の受験者に向けてのアドバイス】
情報セキュリティは,システム開発や運用,経営と様々な分野に広く必要となる観点ですので,技術のみならず,視点を変えての考察が大切と思います。また,スマートフォンの普及や震災の影響など,社会の動きにも目を向けておきたいものです。
そうした観点から,身の回りの情報システムや運用のしくみはどう改善してゆくべきかを普段から考える習慣が,試験対策にも有効と思います。
勿論,技術的な知識と過去問に慣れることは必要ですが,それ自体は十分な準備をすれば対応できるものと思います。
以上,ご参考になれば幸いです。