ネットの記事や本で事例を勉強する
さっき,なんとなく気分がのらなくて,ゆるゆるとネットサーフィンしてたら,面白い記事を見つけました。
ITPro「実践!CCPMで工期3割短縮」
プロジェクトマネージャの論文ネタには,ぴったりくる感じです。
CCPMは,クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメントの略で,TOC(制約条件の理論)を利用した,プロジェクトマネジメントの手法です。
こちらの「CCPMとは」に詳しい解説があります。
個人的に大好きな,「ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か」の著者,故エリヤフ・ゴールドラット博士の提唱している,プロジェクトマネジメント理論です。
「クリティカルチェーン―なぜ、プロジェクトは予定どおりに進まないのか?」を読んでいて,こんな風にプロジェクトが進められたら理想だな,と思っていたら,実際に日本の会社で実践した事例が出てきていたんですね。
最近,プロジェクトマネージャの論文を添削することが多いのですが,論文って意外と,その人の人となりや経験が透けて見えます。
ですので,教科書的な知識を知っているだけでは,合格は難しいのです。
ただ,「経験」は,自分がすべて体験しなきゃいけない,ということではありません。
自分のまわりで起きているプロジェクト,プロジェクトメンバで参加したプロジェクトなどは,立場を変えてみることで,貴重な経験となります。
実際問題,プロジェクトマネージャ試験の受験者は,実際の現役バリバリのプロジェクトマネージャだけでなく,「プロジェクトマネージャ予備軍」も多いです。
予備軍でも,「マネージャになったらこんな風になる」というイメージがちゃんとできていれば,十分合格できます。
そんな,経験を補うための手法に,事例を読んで勉強することがあります。
先ほどの,ITProの記事のようなものは,読んで役立つ典型的な事例です。
プロジェクトマネージャ試験を受ける方や,応用情報技術者の午後でプロジェクトマネジメントを選択する人は,PMBOKなどのプロジェクトマネジメントの知識は必要です。
ただ,必要な知識はそれほど多くなく,合否のポイントにはなりません。
今週末,わく☆すた公開セミナー「分野別徹底学習 プロジェクトマネジメント」を開催しますが,知識としては,プロジェクトマネジメント分野については1日やれば十分です。
その後,実際のプロジェクトや事例の学習などをもとに,経験を積み重ねていく必要があります。
ポイントは実際の人間を中心としたマネジメントにあるので,「友達のAさんとBさんが仲が悪かったけどなんとか仲直りさせた」という,仕事から外れたところの経験も役立ちます。
そういう意味では,プロジェクトマネジメントに特化しなくても,普通の小説が役に立つこともあると思います。
参考書以外にもちょっとアンテナを広げて,ネットの記事や本などで,いろんな事例を勉強してみるのはおすすめです。