2021年(令和3年)現在の情報処理技術者試験
2020年(令和2年)の緊急事態宣言で春期試験が中止されて以降,情報処理技術者試験の状況が様変わりしました。試験内容自体はそれほど変更はないのですが,CBT方式の導入や春秋の実施時期の変更など,様々な点が変更されています。ここでは,2021年(令和3年)現在の状況をまとめておきます。
情報処理技術者試験の実施時期の変更
2020年(令和2年)の緊急事態宣言で4月の春期試験が中止されたため,本来春期試験で実施されていた高度区分がすべて,10月の秋期試験で実施されることとなりました。そのため,本来秋期試験だったものが,2021年(令和3年)春期に変更されています。2021年(令和3年)現在の応用情報技術者試験,情報処理技術者試験の高度区分,及び情報処理安全確保士試験の実施時期は,次のとおりになります。
春期試験(4月実施)
- ネットワークススペシャリスト試験
- システムアーキテクト試験
- ITサービスマネージャ試験
- ITストラテジスト試験
春期試験(10月実施)
- データベーススペシャリスト試験
- エンベデッドシステムスペシャリスト試験
- プロジェクトマネージャ試験
- システム監査技術者試験
春期・秋期の両方実施
- 応用情報技術者試験
- 情報処理安全確保支援士試験
CBT試験の拡大
CBT(Computer Based Testing)方式の試験は,従来ITパスポートの1区分でしたが,試験会場が確保できないことから2020年(令和2年)の秋期試験のうち基本情報技術者試験と情報セキュリティマネジメント試験が中止となり,代替としてCBT方式の試験が開始されました。
ITパスポート試験と異なり,基本情報技術者試験と情報セキュリティマネジメント試験は,いつでも受験できるわけではありません。半期に1回のみ,限られた時期での開催となります。具体的には,次のとおりとなります。
ITパスポート試験
毎月実施され,いつでも受験可能です。不合格でも合格でも,何度も受験し直すことができます。
基本情報技術者試験
半期に1回のみ受験できます。2020年(令和2年)は令和3年1〜3月,2021年(令和3年)度上期は5〜6月に実施されています。
情報セキュリティマネジメント試験
半期に1回のみ受験できます。2020年(令和2年)度は令和2年12月,2021年(令和3年)度上期は7月に実施されています。
過去問公開の変更
CBT試験の開催に伴い,基本情報技術者試験と情報セキュリティマネジメント試験については,過去問題の公開が行われなくなりました。ITパスポート試験は,今まで年2回だけ,公開問題を出していましたが,こちらが年1回になる模様です。
そのため,2020年(令和2年)より実施予定だった基本情報技術者試験のPython問題は,1問も過去問題が公開されないという状況になっています。
今のところの状況のまとめは以上です。これからもいろいろ変わっていくと思われますので,今後はなるべくタイムリーに,試験制度の更新についてお知らせしていきます。