情報処理安全確保支援士試験のポイント
毎年出版させていただいている,情報処理安全確保支援士試験対策書,「徹底攻略 情報処理安全確保支援士教科書 令和5年度」が今年も発売されました。 まだ10月の試験前ですが,来年4月の試験に向けてしっかり学習される場合は,今からスタートするのもおすすめです。今回のテキストから,ダウンロード特典の電子版にある過去問解説(11期分)が 印刷可 になりました。繰り返しの演習に,ぜひご活用ください。
最近の情報処理安全確保支援士試験のポイント
情報処理安全確保支援士試験の最近の傾向としては,「認証,認可の方法が変わっている」点が挙げられます。近年定番化した,OAuth2.0,OpenID Connect(OIDC),SAMLなどの認証・認可の方式は,しっかり押さえておく必要があります。テレワークなどで,在宅から仕事をすることが増えた流れに合わせて,社外のシステムでもセキュリティを確保するための仕組みの出題が増えています。ゼロトラストモデルの進化に合わせて,従来のDMZやFWで守る方式だけでは対応できなくなっています。いろいろな仕組みが出題されるので,「この仕組みを利用すると何ができて,何ができないのか」という観点で学習しておくことが大切です。教科書にはなるべく,最新の内容を盛り込みましたので,ご活用ください。
試験に向けての学習方法
情報処理安全確保支援士試験をはじめとした情報処理技術者試験は,10年経っても通じる基本が問われると同時に,時代に合わせて変化してきています。情報セキュリティマネジメントの考え方の基本については変わりませんが,新しい技術がいろいろ生まれてきています。昔の,「過去問題演習だけを効率的にやれば受かる」という試験ではなくなってきています。
過去問演習で基本的な実力をしっかり押さえつつ,新しい技術もしっかり身につけていくのがおすすめです。具体的な内容としては,別の試験の学習を並行して進める方法があります。例えば,クラウド関連のセキュリティに関しては,『AWS Certified Security - Specialty』という試験があります。レベル4の高度区分に該当するAWSの専門試験で,参考書「要点整理から攻略する『AWS認定 セキュリティ-専門知識』」も発売されています。CCNA SecurityやCCNP Securityなど,シスコの技術者認定試験なども役に立つと考えられます。
情報処理安全確保支援士試験に向けての学習は,範囲が広いので直前になって焦っても間に合いません。半年前から計画を立てて,しっかり学習をすすめていきましょう。