株式会社わくわくスタディワールド

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情報セキュリティスペシャリスト合格体験記:風太さん

平成24年春期試験版,合格体験記の第1弾は,募集する前に体験記を送ってきていただいた風太さんです。

風太さんは,以前にも「システムアーキテクト合格体験記:風太さん」「データベーススペシャリスト合格体験記:風太さん」でも合格体験記をいただいており,こちらが3回目の合格体験記となります。

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【基本情報】
氏名: 風太
年齢: 38歳
情報セキュリティスペシャリスト試験受験:1回目
点数:
 午前1 免除
 午前2 88.00点
 午後1 79点(問2,問3を選択)
 午後2 68点(問2を選択)
学習期間:2~4月
情報処理技術者試験受験状況:
 平成21年春 ITパスポート(合格)
 平成21年秋 基本情報技術者(合格)
 平成22年春 応用情報技術者(合格)
 平成22年秋 システムアーキテクト(合格)
 平成23年春 データベーススペシャリスト(合格)
 平成23年春 基本情報技術者(合格)
 平成23年秋 ネットワークスペシャリスト(不合格)

【試験対策準備】
受験区分をSCに決めたのは,今年の1月上旬です。
当初はPM受験を予定しており,実際,前年11月より準備を進めていたのですが,上司やわくすた内の師匠より「PMよりもSCを受けたほうが良い」とのアドバイスを受け,SC受験に切り替えることにしました。
SCを受験するにあたり,わくすたブログのSCに関する記事や合格体験記を熟読し,以下の点に重点を置いて対策をすすめることにしました。

1. 午後2は最後まで集中し続ける
数多くの体験記で「最後まで粘らなかったが故に,何度も受験するハメに陥った」と書かれているのを目にして「SCの午後2は最後まで粘ることが大切」ということを“実感”しました。
以前より,美月先生のブログ記事(「午後2は「丁寧に」「時間をかけて」解く」)で,SC受験時の心構えとして必要なことは知っていたのですが,受験者の体験談は実に生々しく,危機意識を高める上で,大いに役に立ちました。

2. 過去問演習をしっかりやる
H23秋のNWでは,模試の解答解説に煽られて「新しい技術」に気がいってしまい,過去問演習が不十分となり,結果的として不合格となりました。
同じ失敗を繰り返さないため,他区分で合格したときの勉強法を思い出し,過去問演習に重点を置いた学習とすることにしました。

【試験対策】
例年通り,過去問の演習と分析を中心に試験対策をすすめました。

・午前2(演習)
今回よりiPhoneアプリ『情報セキュリティスペシャリスト 午前Ⅰ・Ⅱ 一問一答問題集』で演習しました。
操作性がよく,デザインもスッキリしており,解答解説も充実しています。
主に電車の中や就寝前等の「すきま時間」を活用して演習を行いました。

・午前2(分析)
Excelで過去問分析用のシートを作成し,出題サイクルの分析を行いました。
(試験センターで公開されている平成16~23年分の問題を対象に分析)。
シートは,縦軸を問番号,横軸を実施年度としたもので,同じ設問が出題されたところを線で結んでグラフ化しました。再出題のサイクルを「見える化」するのに役立ちました。
・午後1,午後2(演習)
2月中旬から末日にかけて,SC(平成21年度以降)の過去問を中心に過去問演習を行いました。
復習は手書きによる「写経メソッド」が中心です。
※わくすたブログ「解答例を写経のように書き写す~午後問題解答上達法
 
通勤に片道2時間かかるのを利用して,電車の中で学習を進めました。
解答解説はiTECの『本試験問題』,解答用紙は学研ステイフルの『合格メソッドノート』を使用しています。『合格メソッドノート』は,文字数が数えやすく,横に注釈も書くこともでき,非常に快適でした。
4月7日に開催された「わくすた直前勉強会」に参加しました。
他の受験生の方と「解答の根拠」について議論することができ,充実した時間を過ごすことができました。

・午後1,午後2(分析)
IPAの『10大脅威』,『セキュアプログラミング講座』,『情報セキュリティ教本』と過去問を相互に比較し,どの程度出題に反映されているかの調査しました。
また、再出題のサイクルと傾向については,発見の都度メモに書き出し,わくすたブログのコメント欄に投稿しました。
その他,遊びとして,公式解答例の用字,てにをは,句読点の打ち方を調べ,自分の解答が公式の解答例に近づくようにしてみました。
以下,今回の学習に使用した主な教材です。
 [書籍]
 ・テキスト(主に復習時の辞書として使用)
 『情報処理教科書 情報セキュリティスペシャリスト試験 2012年版』(翔泳社)
 『情報セキュリティ教本』(実教出版)
 ・過去問解説
 『情報セキュリティスペシャリスト試験 本試験問題』(iTEC)
 ・過去問分析
 『ポケットスタディ 情報セキュリティスペシャリスト』(秀和システム)
 ・その他(JIS Q15001:2006,JIS Q27001:2006等)
 『2011年版 JISハンドブック』
 [Webサイト]
 ・出題テーマに関する情報
  ・10大脅威
   http://www.ipa.go.jp/security/vuln/10threats2012.html
  ・IPA『対策のしおり』シリーズ
   http://www.ipa.go.jp/security/antivirus/shiori.html
  ・IPA『IT社会を、守る、育てる』
   http://www.ipa.go.jp/security/keihatsu/pr2012/general/03_smartphone.html
 ・セキュリティ技術・プログラミングに関する情報
  ・PKI関連技術解説
   http://www.ipa.go.jp/security/pki/index.html
  ・IPA『セキュアプログラミング講座』
   http://www.ipa.go.jp/security/keihatsu/pr2012/tech/050_programming.html
 ※その他,過去問に登場した,省庁や業界団体による各種ガイドライン。
 [iPhoneアプリ]
 ・Tokyo Interactive『情報セキュリティスペシャリスト 午前Ⅰ・Ⅱ 一問一答問題集』
  http://tokyointeractive.net/ichimon/
 [文房具]
 ・合格メソッドノート
  午後の記述式対策の演習に使用しました。
  最近はAmazonなどでも入手できるようです。

【模擬試験】
学習の進捗が思わしくなかったこともあり,模擬試験は3月に実施されたTACのもののみ受験しました。午後2を最後まで集中力を切らさずに受験することを課題としました。
時間ぎりぎりまで粘ることで「読み落とし」に気付き,得点アップにつながることを実感しました。合格判定でA評価を獲得し,「2時間粘ると良い効果を得られる」ことを実感することができました。

【試験当日】
試験前後の金曜,月曜に年休を取得し,万全の体調で臨むことにしました。
・午前2
 1問目にいきなり新問の「クリックジャッキング」が出題されて少し動揺しましたが,「H22秋のNWのZigBeeと同じ」と,「深呼吸を3分」して,平常心を取り戻して乗り切りました。解答を10分程度で済ませ,午後に向けて体力を温存することにしました。
・午後1
 問題選択に迷いましたが,問1から順に解くことにしました。
 問1,問2,問3と解きすすめ,ある程度自信のあった問2,問3を選択しました。
 時間的にはある程度余裕をもって取り組めたと思います。
 標的型攻撃メールを採り上げた問4も気になりましたが,設問数が少ないという不安要素があり,見送ることとしました。
・午後2
 問2を選択しました。
 40~50分で解き終わると言われるSCの午後2ですが,解答の根拠を問題文の中からひとつひとつ丁寧に探していくと「2時間ギリギリまでかかる」というのが率直な感想です。

【さいごに】
いつも以上に,わくすたブログに集う皆様に支えられて合格できた気がします。
受験科目や「2時間粘ること」の大切さ,勉強法など,多くのアドバイスをコメント欄を通じて得ることができました。
直前勉強会での,「正解・不正解」についてのディスカッションは,とても有意義な時間でした。
コメント欄への書き込みについて,何度かブログ記事で紹介くださった美月先生,けんけん先生,ありがとうございました。
この合格体験記が,次の情報セキュリティスペシャリスト試験を受験されるみなさまの参考になれば幸いです。