これから伸びるIT関連の仕事
先日,秋葉原を歩いていたら,連絡通路の壁に劇場版『攻殻機動隊』のポスターが貼ってありました。
「サイバー犯罪を撲滅せよ。」
今,内閣サイバーセキュリティセンターをはじめとした,国が目指している方向性と一緒ですね。
情報セキュリティ分野は,国の重点政策で盛り込まれていますし,人材不足が叫ばれていますので,今後間違いなく需要がある分野です。
情報セキュリティを専門に仕事をしていれば,この先10年ぐらいは仕事はあるかと思われます。
ということで,今日は情報セキュリティを始めとした,これから伸びるIT関連の仕事について取り上げていきます。
IT関連の技術者になりたいという方,就職や転職を考えている人の参考になれば幸いです。
情報セキュリティ技術者
今需要があって,少なくとも2020年ぐらいまでは人材不足と言われているため,就職には困らなそうな仕事の筆頭は,情報セキュリティ技術者です。
もちろん,情報セキュリティと一言に言っても,社内で情報セキュリティをマネジメントする人や,サイバー犯罪を専門に追求する人,情報セキュリティ関連のシステムを作る人など,いろいろな仕事があります。
ただ,だいたいどんな仕事でも,需要の方が供給より多いのが現状だと思います。
大手の企業などでは,人材の配置転換ということで,SEなどを情報セキュリティの専門家とするべく,育成されているところもあります。
情報セキュリティ関連の大学や学部,学科なども増えてきています。
流れに乗って学習するのは,将来性という意味でもいいかと思います。
個人的には,今までの経験上,情報セキュリティが好きで向いている人は,「人の話がちゃんと聞ける人」だと感じています。
情報セキュリティは技術だけでは守れず,サイバー犯罪を見つける時には,人の心理を読むことが不可欠です。
また,企業の情報セキュリティマネジメントは,人間関係が一番のポイントですし,人の調整が一番多い仕事となります。
ですので,理系の技術バリバリで,まわりとのコミュニケーションが苦手という人よりは,もう少しバランス型の,人との関係を築くのが得意な人に向いています。
プログラミング的な才能は特に求められませんので,いわゆる「普通」の人が目指すのにはいいと思います。
データサイエンティスト
データを扱う仕事は,近年,様々な方面で増えてきています。
昔みたいに単にデータベースを扱うというだけでなく,そのデータを分析して,経営に役立てる方向性が伸びています。
特に,ビッグデータを利用して,機械学習やAI(人工知能)などに応用するような,データサイエンティストは注目されています。
数学,特に統計学に抵抗がない理系の方に向いている職種です。
大学レベルの数学を学んだけれど,ソフトウェアの開発だとあんまり活かせない,と感じられている方には特にいいと思います。
向き不向きというより,今まで学んできた内容にもよるので,誰にでもできる仕事ではありません。
その分勉強することによってのアドバンテージは高いと考えられます。
IoTエンジニア
IoT(モノのインターネット)ということで,機器などがインターネットに接続されることが増えてきました。
もともと,ハードウェアの制御は,ハードウェア関連のプログラマが行ってきましたが,近年はインターネットへの接続が増えてきて,ネットワークエンジニアが行うことも増えてきています。
ですので,もともとの専門外の人がやっていることが多く,混乱も起きていると聞いています。
ソフトウェアのエンジニアで,ハードも分かる人となると,需要がすごく多くなる分野です。
こちらも,ハードウェアや電子回路の仕組みが分かる,理系向きの仕事だとは思います。
ハードウェア,ソフトウェア,ネットワークなど,幅広い分野を学ぶ必要がありますが,それができれば確実に優位性ができる仕事です。
AIエンジニア
個人的には,現時点で一番将来性があるのは,AI(人工知能)関係のエンジニアだと考えています。
私が今20代で,これから仕事を1から行うなら,これを狙いたいです。
AIは今,ディープラーニングを始めとした技術のブレイクスルーがあり,急速に発展している分野です。
研究としてもホットな分野ですが,応用できる分野が数多くあり,エンジニアの活躍の場も多くあります。
具体的な例では,先ほどのIoTにAIを利用することによって,学習するハードウェアを作ることもできます。
新しい研究成果を活用し,実社会に役立てるものを作っていくエンジニアは,これからは不可欠です。
20年先を見据えるなら,この仕事の将来性は,かなり高いと思われます。
ということで,私が知っている分野での将来性がありそうな仕事を挙げてみました。
これ以外にもいろいろあるかと思いますし,また順次紹介していきたいと考えています。
今の時代は急激に変化していますので,ずっと同じ仕事を続けていくことには,リスクも伴います。
将来を見据えつつ,今後の働き方を考えていきましょう。