令和8年度(2026年度)試験日程が正式公表! 〜科目A・科目Bの別日程と、迫る前期スケジュール〜
2026年7月6日,IPAから「令和8年度 応用情報技術者試験・高度試験・情報処理安全確保支援士試験の実施期間等」が正式に公表されました。これまで入札公告から予想していた日程が,いよいよ確定した形です。CBT化に伴って科目Aと科目Bが別日程になったこと,そして前期の科目A開始まで残り約3か月という点を中心に,今年の日程計画を整理してお伝えします。
今回公表されたのは「正式な実施期間」
これまで本ブログでは,IPAの入札公告に添付された資料をもとに,令和8年度CBT試験の 予定スケジュール をお伝えしてきました。今回2026年7月6日に公表されたのは,そこから一歩進んだ 正式な実施期間 です。
対象となるのは,以下の区分です。
- 応用情報技術者試験(AP)
- 高度試験(ST・SA・NW・SM・PM・DB・ES・AU の8区分)
- 情報処理安全確保支援士試験(SC)
いずれも令和8年度から CBT方式 での実施となります。基本情報技術者試験(FE)や情報セキュリティマネジメント試験(SG)はすでに通年CBTで実施されていますが,今回ついに応用情報・高度・支援士も同じ土俵に乗ってきた形です。
APとSCは,年に 前期・後期の2回,受験のチャンスがあります。その他の高度試験は,区分ごとに前期か後期のどちらかで実施されます。
APと高度試験全区分は,令和8年度のみで試験が終了する予定です。SCは令和9年度以降も継続されます。
令和8年度の日程一覧
公表された実施期間は,以下のとおりです。日付はIPA公表資料そのままに記載しています。
前期試験
| 区分 | 申込受付期間 | 科目A(A-1・A-2)試験 | 科目B(B-1・B-2)試験 |
|---|---|---|---|
| 応用情報技術者(AP) | 2026/10/6〜11/7 | 2026/10/28〜11/10 | 2026/11/24〜12/6 |
| 高度試験(ST・SA・NW・SM) | 2026/10/6〜10/24 | 2026/10/17〜10/27 | 2026/11/11〜11/23 |
| 支援士(SC) | 2026/10/6〜10/24 | 2026/10/17〜10/27 | 2026/11/11〜11/23 |
- 合格発表:いずれも 2027年2月頃
- 前期の高度試験の対象は ST(ITストラテジスト)・SA(システムアーキテクト)・NW(ネットワークスペシャリスト)・SM(ITサービスマネージャ) の4区分です。
後期試験
| 区分 | 申込受付期間 | 科目A(A-1・A-2)試験 | 科目B(B-1・B-2)試験 |
|---|---|---|---|
| 応用情報技術者(AP) | 2027/1/27〜2/16 | 2027/2/6〜2/19 | 2027/3/3〜3/15 |
| 高度試験(PM・DB・ES・AU) | 2027/1/27〜2/27 | 2027/2/20〜3/2 | 2027/3/16〜3/28 |
| 支援士(SC) | 2027/1/27〜2/27 | 2027/2/20〜3/2 | 2027/3/16〜3/28 |
- 合格発表:いずれも2027年6月頃
- 後期の高度試験の対象は PM(プロジェクトマネージャ)・DB(データベーススペシャリスト)・ES(エンベデッドシステムスペシャリスト)・AU(システム監査技術者) の4区分です。
- APと支援士(SC)は 前期・後期の両方 で実施されます。高度試験は区分ごとに前期か後期のどちらかに割り振られている点に注意してください。
ここがポイント:日程から読み解く今年の受験計画
ポイント1:科目Aと科目Bは「別の日」に受ける
今回の日程で最も大きな変化が,科目A試験と科目B試験が別日程になった ことです。これまでの紙試験では,午前(科目A)と午後(科目B)を1日で受験していましたが,CBT化により両者は完全に分離されました。
たとえば前期の応用情報なら,
- 科目A:2026年10月28日〜11月10日
- 科目B:2026年11月24日〜12月6日
というように,科目Aと科目Bの実施期間のあいだに 2週間ほどの間隔 があります。つまり受験者は,2回それぞれ会場に足を運ぶ ことになります。会場予約もA・Bで別々に必要になるため,スケジュール調整には十分な注意が必要です。
一方で,これは「科目Aを終えてから科目Bの対策に集中できる」という見方もできます。従来の1日完結型と違い,科目Aの実施期間が終わってから,科目Bの本番までに数週間の準備期間 が取れます。日程が分かれたことを,むしろ対策の追い込みに活かしたいところです。
ポイント2:前期の科目A開始まで、もう約3か月しかない
見落としてはいけないのが,前期試験がすぐそこまで来ている という事実です。今日は2026年7月7日。前期の科目A試験は,早い区分(高度試験・支援士)で2026年10月17日開始 です。
つまり,科目Aの開始まで残り約3か月。応用情報でも10月28日開始なので,やはり3か月半ほどしかありません。「まだ夏だから」と油断していると,あっという間に申込時期(10月上旬)を迎えてしまいます。
前期を狙うなら,逆算すると学習スケジュールはかなりタイトです。おおまかな目安は次のとおりです。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 2026年7月〜9月 | 科目A(知識)の総復習・弱点補強 |
| 2026年9月〜10月 | 科目B(過去問演習)に本格着手 |
| 2026年10月上旬 | 申込み・会場予約 |
| 2026年10月中旬〜12月上旬 | 科目A・科目Bの本番 |
特に高度試験・支援士を前期で受ける方は,科目Aが10月17日から 始まり,10月27日には 科目Aが終了 します。7月からの3か月は,思っている以上に短いはずです。今日から逆算して動き始めることをおすすめします。
ポイント3:高度試験は,区分ごとに「前期か後期か」が決まっている
高度試験は,区分によって前期・後期のどちらで実施されるかが分かれています。
- 前期:ST・SA・NW・SM
- 後期:PM・DB・ES・AU
自分が狙う区分がどちらの期に実施されるのかを,まず確認しましょう。たとえば「ネットワークスペシャリスト(NW)は前期のみ」「データベーススペシャリスト(DB)は後期のみ」といった具合です。後期のつもりでいたら実は前期区分だった,という取り違えのないように注意してください。
なお,応用情報(AP)と支援士(SC)は前期・後期の 両方 で実施されるため,チャンスは年2回あります。
ポイント4:合格発表は前期2月頃・後期6月頃
合格発表は,前期が2027年2月頃,後期が2027年6月頃 の予定です。
ここで注意したいのが,前期・後期を続けて受ける場合のスケジュール です。後期試験の申込みは 2027年1月27日開始 ですが,前期の合格発表は 2027年2月頃。特に,応用情報技術者試験(AP)の申込締切は 2027年2月16日 です。情報処理安全確保支援士試験(SC)は 2027年2月27日 までなので,こちらは前期の合格発表後に申し込むことができます。といっても,どちらも合格発表後に申し込むと,CBT会場の予約枠が埋まってしまう可能性 があります。
つまり,前期の合否を確認してから後期を申し込む,という従来の戦略は取りにくくなります。
「前期がダメだったら後期でリベンジ」を考えている方は,前期の結果を待たずに後期の申込み・準備を進める必要があります。年2回化は嬉しい一方で,計画的な申込みがこれまで以上に重要になります。
ポイント5:科目Aの点数は「試験直後」にわかる
もう一つ,今回の資料で見逃せないのが 成績照会の方法 です。IPAの公表内容によると,得点の確認方法は科目A・科目Bで大きく異なります。
- 科目A(A-1・A-2)試験:得点は 試験終了後,試験端末にその場で表示 されます。マイページでも確認できます。
- 科目B(B-1・B-2)試験:得点・評価ランクは 試験端末には表示されません。マイページでの成績照会の開始予定は,前期が2027年1月頃,後期が2027年5月頃 です。
つまり,科目Aは受験したその場で自分の点数がわかる ということです。合格ライン(100点満点中 60点)は従来から変わらないため,端末に表示された点数を見れば,科目Aを通過できたかどうかがその場で判断できます。
ここで冷静に考えたいのが,科目Aが60点に届かなかった場合 です。科目Aと科目Bは別日程で,科目Bは科目Aより後に実施されます。もし科目Aの時点で60点未満だった場合,その後に科目Bを受験しても,合格することはありません。
従来の紙試験では,科目A(午前)で基準点に達しなかった場合,科目B(午後)は採点されない という足切りの仕組みがありました。CBT試験でもこの扱いが引き継がれると考えると,科目Aで足切りにあった受験者の科目Bは,採点されない ことが想定されます。
【2026年7月8日 追記】 同時に公開されていた 試験要綱 Ver.5.6 に,この点が明記されていました。応用情報・高度・支援士のいずれも,科目Aの得点が基準点に達しない場合は科目Bの採点を行わず不合格とする「多段階選抜方式」 を採用することが確定です。要綱の記述は以下のとおりです。
- 応用情報技術者試験:科目A試験の得点が基準点に達しない場合には,科目B試験の採点を行わずに不合格とする。
- 高度試験(各区分):科目A-1・科目A-2試験の得点が基準点に達しない場合には,科目B-1・科目B-2試験の採点を行わずに不合格とする。さらに,科目B-1試験の得点が基準点に達しない場合には,科目B-2試験の採点を行わずに不合格とする。
- 支援士試験:科目A-1・科目A-2試験の得点が基準点に達しない場合には,科目B試験の採点を行わずに不合格とする。
つまり,高度試験では 科目A → 科目B-1 → 科目B-2 の順に段階的な足切りがあり,前の段階で基準点に届かなければ,その先は採点されません。前述の「科目Aで届かなければ科目Bを受ける意味がない」という点は,推測ではなく確定した仕様 となりました。
裏を返せば,別日程になったことで,科目Aの結果を見てから科目Bを受けるかどうかを判断できる とも言えます。科目Aで明らかに届かなかったのであれば,その期の科目Bは受けずに,次の期に向けて対策を立て直す——という戦略も取れます。紙試験時代には「午前で落ちたとわかっていても午後まで受ける」しかありませんでしたが,別日程化によって 無駄足を避けられる のは,受験者にとってのメリットと言えるでしょう。
そしてもう一つ,成績照会の時期には見逃せないポイントがあります。前期の科目Bの成績照会は,2027年1月頃に開始 される予定です(後期は2027年5月頃)。一方,後期試験の申込開始は2027年1月27日。つまり,後期の申込みが始まる前に,前期の科目Bの得点を確認できる 見込みです。
ポイント4では「前期の合否(正式な合格発表は2027年2月頃)を確認してから後期を申し込むのは難しい」とお伝えしました。しかし,正式な合格発表を待たなくても,成績照会で得点そのものは先に見られる ことになります。科目Aの得点は試験直後にわかり,科目Bの得点も1月頃には照会できるため,自分の合否は正式発表前にほぼ予想でき,その見通しをもって後期の申込みに臨める 可能性が高いと言えます。「前期の手応えを踏まえて後期をどうするか」という判断は,思っていたよりも早い段階で下せそうです。
今からできること
前期を狙う方
申込開始は2026年10月上旬。残り時間は多くありません。今日からできることを整理しておきましょう。
- 狙う区分を確定する(前期実施区分かどうかも合わせて確認)
- 科目A対策を最優先で進める(知識のインプットは時間がかかる)
- 科目Bの過去問に早めに触れておく(9〜10月に本格化できるよう準備)
- CBT会場の予約枠を意識しておく(人気会場・土日は早期に埋まりやすい)
後期を狙う方
後期の科目A試験は 2027年2月〜3月。前期よりは時間的な余裕があります。ただし前期・後期の間隔は短く,後期区分(PM・DB・ES・AUなど)は難易度の高い区分もあるため,今のうちから少しずつ学習を始めておくと安心です。
CBT会場の予約は早めに
CBT試験は会場の予約枠に限りがあります。基本情報技術者試験のCBTでも,土日や都心部の会場は早期に満席 になることが少なくありません。申込開始(前期は2026年10月上旬)と同時に,希望の会場・日時を押さえてしまうのが確実です。
まとめ
2026年7月6日にIPAから正式公表された,令和8年度の試験日程のポイントは以下のとおりです。
- 対象:応用情報(AP)・高度試験(8区分)・支援士(SC)が令和8年度からCBT化
- 年2回:前期(2026年秋〜冬)・後期(2027年冬〜春)の2回実施
- 科目A・Bは別日程:受験は2回に分かれ,会場予約もそれぞれ必要
- 前期の科目A開始まで約3か月:高度・支援士は2026年10月17日開始,APは10月28日開始
- 合格発表:前期は2027年2月頃,後期は2027年6月頃
- 高度試験は区分ごとに前期/後期が固定:狙う区分の実施期がどちらか要確認
- 科目Aの点数は試験直後に判明:合格ライン60点は据え置き。科目Aで届かなければ科目Bを受けても合格はなく,別日程を活かして受験判断ができる
「年2回になった」「CBTになった」という自由度が増した一方で,科目A・Bの別日程管理,会場予約,前期・後期をまたぐ申込計画 など,受験者側で気をつけるべき点も増えました。とくに前期を狙う方は,残り約3か月 という時間を意識して,今日から準備を始めていきましょう。
わくすたでは,令和8年度の新しい試験制度に向けた対策情報を引き続き発信していきます。新しい情報が出ましたら,またブログでお知らせします。