株式会社わくわくスタディワールド

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わく☆すたブログ ページ 88/91

ネットワークスペシャリスト試験のバイブル

わく☆すた,美月です。
今日は,ちょうど10年前に出会った,運命的な本のお話しです。


私は,ネットワークスペシャリスト試験を,3回申し込んでいます。
1回目は無理だと感じて試験日に敵前逃亡(^^;),2回目は玉砕,3回目でようやく合格できました。


2回目に落ちたとき,自力では全く受かる気がしなくなっていました。
参考書はすごく難しく,何を言ってるのか意味不明だったし,何を勉強していいのかもよくわからなくなっていました。
こんな試験に受かるなんて,天才か何かで自分には向かない,と当時は本気で思っていました。


でも,転職の面接(どっかのセキュリティコンサル会社)で,「TCP/IPも分かってないんじゃ無理ですね」と鼻で笑われたこともあって,どうにかネットワークスペシャリストの資格をとりたい,と強く思っていました。


そんなとき,ネット上で「ネットワークスペシャリスト勉強会」というのを発見しました。
こういうところで勉強すれば,自分も受かるかもしれない,と早速申し込みました。
始まるのは5月中旬からだったのですが,申し込んだときに,「ネットワークスペシャリストには必須の教科書」ということで,当時はまだ第2版だった,「マスタリングTCP/IP入門編」を薦められました。


この本を読んだとき,目からウロコがいっぱい落ちました。
ネットワークの仕組み,TCP/IPがどんなものか,ルーティングとは。。。いろんなことが一気に腑に落ちました。
入門編といいつつ,別に易しい本ではなかったので,最初は全部は理解できなかったです。特に,ルーティングのあたりは,最初はちんぷんかんぷんでした。


よく,「マスタリングTCP/IP入門編」は難しくてよく分からない,という話を聞いて,「それなら。。。」ともっと易しい本を薦めていたのですが,今改めて昔の自分を思い出してみて,そんなことする必要はなかったと感じました。自分も,最初は難しくてよく分からなかったです。^^;


ただ,よく分からないなりに,すごい本だというパワーは感じましたし,この本をマスターすれば,すごく実力が身につくはず,と思って,とにかく何度も何度も読み返しました。
特に,合格者から「これさえマスターすれば受かったも同然」ということを言われ,それを信じて頑張りました。


昔っから,「本を何度も読む」ということは実践してきて,読み返すことに苦痛を感じなかったことが良かったんだとは思います。100回ぐらい読んだときには,ちゃんとTCP/IPの概念が骨身に染みました。


後で,「ダンプ解析」(ネットワーク上を流れるパケットを解析する勉強法)を知って,100回も読まなくても,ダンプ解析しながらマスタリングTCP/IP入門編を使えば,もっと効率的だったなぁ,とは感じましたが,とにもかくにも,これで基礎的な力は十分身につきました。


その頃には,あれほど難しいと思っていたネットワークスペシャリストの過去問も,なんとか食らいつくことができるくらいにはなっていました。
もちろん,試験はTCP/IPだけじゃないので,他にもいろいろ勉強はしたのですが,基礎ができている分,その他の知識もすんなり頭に入ってきました。


それで,分かってきてからショックだと感じたことは,自分が昔難しいと感じていた参考書の内容は,過去問と全然結びついてなかったこと(^^;)。勉強しても受からなかったのは当たり前だったことに気づきました。


直前には,過去問5年分をきっちりマスターしました。1度やって解けなかった問題はチェックして,全体的に3回ぐらいは解いたと思います。
当時のノートが残ってますが,分厚いルーズリーフノートがパンパンで,よくここまでやったな,自分!,という感じです。^^;
これも,下手な過去問集を見ると,解答解説が全然でたらめなことがわかりました。実力がついて初めて見えてくることって,いろいろあるな,と感じました。


その年に無事,ネットワークスペシャリスト試験に合格できました。
転職にも使えましたし,私の持っている情報処理技術者試験で,一番「役に立った」資格です。


10年経った今でも,参考書,問題集は玉石混淆,という感じです。
ただ,私の学んだ,そして講義で教えた経験から,「マスタリングTCP/IP入門編」は,自信を持っておすすめできます。
決してやさしい本,一度読めば理解できる本ではありませんが,マスターしたときの実力アップはお約束できます。私もいまだに手放せない,ネットワークのトラブルシュート時には欠かせない,実務でも使えるバイブルです。


ということで,秋にネットワークスペシャリスト試験を受験される方は,今の時期から「マスタリングTCP/IP入門編」を読むことを強くおすすめします。

今日やることを決める

おはようございます。今日は,けんけんが書いております。
以前読んだ本に,「今の自分は,自分がしてきた決定により作られている」と書いてありました。確かにそうだよなぁと思いつつ,決定したと言うより,世間に流されてしまって,「そうかな?」と思いつつ,自分に決定を下してきた事もあるよなぁと,思い返しておりました。
自分が企業研修やセミナーを行う時に,講義開始前に必ず受講生の方にお願いしている事があります。それは,
         「今日,受け取りたい事を20個以上書き出して下さい。」
と言うことです。自分は,昔は研修やセミナーに出る時って,ほぼ,のほほんと何も考えずに出てしまう事ばかりでした。けれども,とあるセミナーに出た時に,「受け取りたいこと20個」の話しを聞き,「これは使える!」と,何か受講する時は,忘れてしまう事もありますが,なるべく20個以上書き出すようにして出席するようにしています。
どういった効果があるかと言うと,

  ・参加している目的が明確になる
  ・能動的に受講できる
  ・受け取りたいことが講義で出ない時は質問になる
  ・流されないで,自分の意志で進める

などがあります。(ほかにもいろいろあると思います。)
実際やってみると,書き出さない時は,講義を受講していても,ふわふわと浮いている感じがし,眠くなったりしていましたが,20個以上書き出すと,どっしりと構えて受講できるようになりました。しかも,眠くなりません。^^;
この方法は,日常生活にも言える事で,普段はのほほんと過ごしている事が多かったです。けれども,帰省前にふと,東京駅の八重洲ブックセンターに寄った時に,「Life Hacks PRESS vol.2」と言うムック本を見つけ,その中に紹介されていた,GTD+Rと言う手法を知り,のほほん度は減ってきたのです。
GTD+Rは結構お気楽な方法で,RHODIAのメモ用紙にやることを書き出し,TODAY,WEEEK,MONTH,SOMEDAY,その他に分類し,優先度を決めて実行に役立てる手法です。毎日20個書き出すわけではないので,楽ちんです。詳しくは,リンク先を参照していただくとして,毎日を能動的に生きる便利なツールです。(ちなみに,自分はRHODIAを使うのはもったいないので,普通のメモ用紙をRHODIA大に切って使っています。^^;)
GTD+Rは,アナログな方法なので,デジ系でも同じようなサービスがあります。その名は,「Remember The Milk」です。
Googleカレンダーに連携できたりとか,携帯からも確認できるので,デジ系が好みの方は良いかもしれません。
と,いろいろと手法をご紹介したところで,タイトルの内容につなげます。
このブログを読んでいる人は,ほとんど情報処理技術者試験に合格したい!と言う人だと思います。合格への道のりは,自らの足で歩んでゆく必要があります。弊社では,その道から外れないように,DVDの作成やセミナーを開催しています。
世間には,多くの誘惑があります。それに流されて月日が経ち,気がついたら試験日だった。な~んて事もあるでしょう。そうならないために,

            「今日やることを決めて下さい。

今回紹介した,「20個書き出す」「GTD+R」「Remember The Milk」は,きっとあなたを手助けしてくれると思います。
そうやって明示的に自分の意志で決めたことを実行することが,合格への近道だと考えています。

人や自分を責めても,いいことなんてない

わく☆すた,美月です。
今日はちょっと,毛色の違うお話しです。


今日,あるベストセラー本が,回収されることになりました。
盗用疑惑が広がったことに対する措置ですが,すごいのは,AmazonやYanooなどでの攻撃的なコメントの多さ。
ほとんどのコメントでは,ものすごい勢いで,著者や出版元をたたいています。
「盗用は悪」という大義名分のもと,無関係な第三者が大勢攻撃するのは,行き過ぎという気がします。


昔,私の友人でも,本を書くときに他の人の原稿を盗用したと,疑惑を持たれた人がいました。もう,7年ぐらい前のことなのですが,飲み会などでは,いまだに「あいつは悪いやつだ」と断罪している人を見かけます。こういうのは,雰囲気が悪くなるので,私は苦手です。


私の本棚には,お気に入りの本を集めた,「コア・ブックス」のコーナーがあるのですが,その中に,「善悪中毒」という本があります。
物事を善と悪に分けて,悪を攻撃する「善悪二分法」の害悪について,絵本の形式で,わかりやすく説明した本です。すごく薄い絵本ですが,内容はおそろしく深い,私の価値感が変わった本でもあります。


人は,「悪いこと」をしている人に対して,攻撃をするのは,「いいこと」だと錯覚しています。
時にその攻撃は,やった悪いこと以上にひどいことになってしまいます。
部屋を片付けていない妻を殴るDV夫は,「片付けていなかったおまえが悪い」など,自分を正当化してから殴ります。でも,殴ること自体の方が,冷静に考えれば「悪いこと」です。
でも,「相手が悪い」という妄想は,自分がどんなことをしても正当化でき,そのおかげで罪悪感を感じずにすむのです。


「善悪中毒」の本では,何かを「悪」だと考える際の論理のすりかえやラベルの付け替えなどを示して,善悪の判断がいかに錯覚でできているかについて書いてあります。
人は,相手が「悪」だと判断すると,とても残酷になれるのです。


あと,善悪の判断は,人に対してだけでなく,自分に対しても行ってしまいます。
正しいことをしようとしていても,人間なので間違うことも必ずあります。その時,間違った行為ではなく,「自分はなんてダメなんだ」と自分自身の人格を責めてしまう人がよくいます。これは,行為を反省して改善する,というところまでだったら役に立つと思いますが,自分に「ダメなやつ」のレッテルを貼ってしまうと,逆に足かせになってしまいます。


「自分がダメなやつ」とおもってしまうと,ダメな部分を隠そうと,さまざまなごまかし,偽りが発生します。「間違った行為をしたように見えるけど,ホントは間違ってなかった」と,実際に起こった事実をわざと誤認したり,その事実から目をそらして,見ないようにするといった行動につながります。


例えば,情報処理技術者試験を受けて,落ちたとします。このとき,「自分の勉強のどこが足りなかったんだろう」という考えで自分を冷静にいければ問題ないです。でも,素直に受け止められないと,「自分はなんてダメなやつなんだ」と自分を責めてしまって,ウツになる人もいます。


逆に,「情報処理技術者試験なんて意味がない」と,試験それ自体を責める人もいます。昔,上司に,「俺は,情報処理一種なんて持ってるやつは信用しないね」と言われたことがあります。矛先がぶれ始めると,関係ないものも「悪」の対象になってしまういい例です。


間違えてしまったことがわかったら,修正すればいいんです。
それは行動の問題であって,あなた自身の価値とは関係ありません。


人に対しても自分に対しても,一緒です。
人や自分を責めても,いいことなんてありません。
いたずらに体力を浪費して,相手や自分との関係を悪くするだけです。


。。。それがわかっていても,思わず責めてしまう自分がいますが,それも含めて,自分を認めることが大切だなと感じています。

私のやりたいこと

わく☆すた,美月です。
今日は,私がすごくやりたいこと,これをやりたいがために会社を作った,という動機についてお話ししたいと思います。


私がやりたいのは,「学びという概念の再構築」です。
。。。っていうと大げさですが,「本質的な,一人一人が成長できる学び」を,今までの常識にとらわれず,本当に使える方法を提供していきたいと考えています。


**********


私は小さいときから,「勉強法」とか「学び」についてすごく興味がありました。
小学生ぐらいの時から,勉強法の本を集めて,「効果的な学び方」についていろいろ試していました。


学習ノート楽勉術」という本を読んで,ノートの取り方もいろいろ試しました。当時は,どんなノートにも左側3cmぐらいにラインを入れて,そこに見出しをつけたりして,ちょっと優越感にひたってました。
知的生活の方法」を読んで,知的な生き方にすごく感銘をうけて,実践してきました。「本は繰り返し読む」という習慣は,小学生のときに身につけたおかげで,今でもとても役立っています。
超・勉強法」に出ていた,英語の教科書の丸暗記をしました。学校の定期テストには絶大な威力を発揮しました。
高校3年生の時に出会った,「受験は要領」は,私の勉強への考え方を大きく変えました。「勉強は,きちんと真面目にやらなければならない」価値観を手放せた,大事なきっかけでした。


。。。と,この手の話は,挙げればきりがないぐらいいっぱいあります。
常に追い求めていたのは,「何をやれば本当に学べるのか」「効率的に学ぶには」ということでした。


「学習とはなにか」「効果的に教え,学ぶ方法」を知りたくて,大学(早稲田大学人間科学部eスクール)に入り直しました。そこで出会った,学びをデザインする方法「インストラクショナルデザイン」に感銘を受けて,ゼミに所属し研究中です。


**********


情報処理技術者試験は,私にとって,いろんな勉強法を試す,いい機会でした。全種目取得するにあたって,各種目に特化していただけでは見えない,普遍的なものも見えてきました。
それだけではなく,縁あって情報処理技術者試験の講師の仕事を続けていくことで,自分だけじゃなく,他の人にとっても使える一般的な学びの方法をいろいろ考えてきました。


「教える=学ぶ」でないことは,私が最初に講師をしたときに突き当たった壁でした。
それから教え方を学び,試行錯誤を繰り返していきながら,少しずつ「何ができれば学べるのか」ということが見えてきました。


例えば,あることを学ぶにあたって,一度学ぶとすべて覚えられる人はまれなので,「繰り返し学習」というのは不可欠です。高度試験では,「過去問を3回ぐらい繰り返す」という勉強法は,結構使えます。
集合研修だと,身につくまで何度も同じことをやるためには,1つの試験対策で丸一日の講座が12回以上は必要になります。普通の研修だと,そんな回数はなかなかできないので,どうしても学習不足になってしまいますので,自習にまかせる部分がでてきます。
そのため,DVDなど自由に何度も見られるメディアで繰り返し学習ができればいいな,と考えたのが,DVD教材を作ったきっかけでした。



うちの会社は,まだまだ発展途上ですが,徐々に,本質的に学ぶための「学習の仕組み」を作っていく予定です。学ぶために最適な方法は,人によって違いますので,いろんな場面に対応できる方法を開発していけたらと考えています。


情報処理技術者試験は,ゴールも明確ですし,ちゃんと実力がつかないと合格できない,いい試験です。将来的には,他にもいろいろ広げていきたいと思いますが,まずは自分たちが好きで得意なところから集中的に作っていく予定です。


まずは,今秋向けに,「ネットワークスペシャリスト」試験対策は揃えていきたいな,と考えています。とりあえず,「合格への道標 ネットワークスペシャリスト編」と,過去問3期分は撮影していますので,近日発売予定です。


ご意見や,「こんなのが欲しい!」という要望がありましたら,いろいろ取り入れていきたいと思っていますので,ぜひよろしくお願いします。

私のやりたいこと

わく☆すた,美月です。
今日は,私がすごくやりたいこと,これをやりたいがために会社を作った,という動機についてお話ししたいと思います。


私がやりたいのは,「学びという概念の再構築」です。
。。。っていうと大げさですが,「本質的な,一人一人が成長できる学び」を,今までの常識にとらわれず,本当に使える方法を提供していきたいと考えています。


**********


私は小さいときから,「勉強法」とか「学び」についてすごく興味がありました。
小学生ぐらいの時から,勉強法の本を集めて,「効果的な学び方」についていろいろ試していました。


学習ノート楽勉術」という本を読んで,ノートの取り方もいろいろ試しました。当時は,どんなノートにも左側3cmぐらいにラインを入れて,そこに見出しをつけたりして,ちょっと優越感にひたってました。
知的生活の方法」を読んで,知的な生き方にすごく感銘をうけて,実践してきました。「本は繰り返し読む」という習慣は,小学生のときに身につけたおかげで,今でもとても役立っています。
超・勉強法」に出ていた,英語の教科書の丸暗記をしました。学校の定期テストには絶大な威力を発揮しました。
高校3年生の時に出会った,「受験は要領」は,私の勉強への考え方を大きく変えました。「勉強は,きちんと真面目にやらなければならない」価値観を手放せた,大事なきっかけでした。


。。。と,この手の話は,挙げればきりがないぐらいいっぱいあります。
常に追い求めていたのは,「何をやれば本当に学べるのか」「効率的に学ぶには」ということでした。


「学習とはなにか」「効果的に教え,学ぶ方法」を知りたくて,大学(早稲田大学人間科学部eスクール)に入り直しました。そこで出会った,学びをデザインする方法「インストラクショナルデザイン」に感銘を受けて,ゼミに所属し研究中です。


**********


情報処理技術者試験は,私にとって,いろんな勉強法を試す,いい機会でした。全種目取得するにあたって,各種目に特化していただけでは見えない,普遍的なものも見えてきました。
それだけではなく,縁あって情報処理技術者試験の講師の仕事を続けていくことで,自分だけじゃなく,他の人にとっても使える一般的な学びの方法をいろいろ考えてきました。


「教える=学ぶ」でないことは,私が最初に講師をしたときに突き当たった壁でした。
それから教え方を学び,試行錯誤を繰り返していきながら,少しずつ「何ができれば学べるのか」ということが見えてきました。


例えば,あることを学ぶにあたって,一度学ぶとすべて覚えられる人はまれなので,「繰り返し学習」というのは不可欠です。高度試験では,「過去問を3回ぐらい繰り返す」という勉強法は,結構使えます。
集合研修だと,身につくまで何度も同じことをやるためには,1つの試験対策で丸一日の講座が12回以上は必要になります。普通の研修だと,そんな回数はなかなかできないので,どうしても学習不足になってしまいますので,自習にまかせる部分がでてきます。
そのため,DVDなど自由に何度も見られるメディアで繰り返し学習ができればいいな,と考えたのが,DVD教材を作ったきっかけでした。



うちの会社は,まだまだ発展途上ですが,徐々に,本質的に学ぶための「学習の仕組み」を作っていく予定です。学ぶために最適な方法は,人によって違いますので,いろんな場面に対応できる方法を開発していけたらと考えています。


情報処理技術者試験は,ゴールも明確ですし,ちゃんと実力がつかないと合格できない,いい試験です。将来的には,他にもいろいろ広げていきたいと思いますが,まずは自分たちが好きで得意なところから集中的に作っていく予定です。


まずは,今秋向けに,「ネットワークスペシャリスト」試験対策は揃えていきたいな,と考えています。とりあえず,「合格への道標 ネットワークスペシャリスト編」と,過去問3期分は撮影していますので,近日発売予定です。


ご意見や,「こんなのが欲しい!」という要望がありましたら,いろいろ取り入れていきたいと思っていますので,ぜひよろしくお願いします。

経験すれば学べるわけではない

わく☆すた,美月です。
今日は,「経験すれば学べるわけではない」ということについてお話ししたいと思います。

私の大好きな本の1つに,「間違いだらけの学習論―なぜ勉強が身につかないか」という本があります。
これは,一般書ではなく教育心理学分野の専門書ですが,一般常識と違う,でも理論的にとても納得できる学習論について述べられている本です。実は先日の,「量をこなす方が最終的に早い」の記事も,この本の元ネタを使っています。

この本の中に,「経験しても学習しない」という項目があります。

例えば,月の満ち欠けは,みんな普段から見て,経験しています。でも,「月の通り道がどのようになっているか」について,自信を持って言える人は少ないと思います。ただ何度も月を見た経験は,必ずしも学習につながるとは限りません。
でも,「月の形や通り道がどのようになっているか」と関心を持って月を見たり,ライトとボールを使って実験をしてみたりすれば,変化の法則はそれほど見いだしにくいというほどのものではありません。本で調べて納得,というのも学習につながります。
経験=学習というわけでは,必ずしもないのです。

システム開発の分野でも,こういったことは数多く起こります。
開発メンバーとして加わっているだけだと,自分が関わっているプロジェクトの開発プロセスが何なのか分からない人も多いです。ただ,「会社がこうしろと言うから」でやってる人も多いと思います。
情報処理試験の勉強を始めてから,「自分が関わっている開発が,ウォーターフォールモデルだということを始めて知った」という人も多いです。

個人的に一番問題だなと思うのはデータベースの設計で,ホスト系出身の人が,「今までこうやってきたから」という経験を元にOracle用のテーブル設計をすると,全然正規化されていない,効率の悪いDBが出来上がります。それでもどうにか動くことは動くので,実務で使われてる例も多くあります。このあたりは,経験が一から学ぶことを邪魔している例だと思います。
ネットワークなんかも,経験だけを元に行き当たりばったりにやってると,とりあえずつながるけどセキュリティ的にやばいシステムが出来上がってしまいます。

ですので,経験だけに頼らず,きちんと知識を学ぶことが,とても大切になってくるのです。

IT関連のこと全般を,知識として学ぶことは,先人の知恵を学んで,スキルの高い技術者になるためです。
情報処理技術者試験は,ひととおり学ぶと,IT関連の全般の知識を,まんべんなく身につけることができる試験になっています。ITパスポート,または基本情報技術者試験から,段階を追って学んでいくことで,広い視野が身につけられます。

もちろん,知識だけ身につければいい,というものではありませんが,知識がある上で経験を積むと,一から経験するよりも効率的に,仕事内容をマスターすることが可能です。
将来に活かす意味でも,きちんと体系化立てた学習を,おすすめします。

経験すれば学べるわけではない

わく☆すた,美月です。
今日は,「経験すれば学べるわけではない」ということについてお話ししたいと思います。

私の大好きな本の1つに,「間違いだらけの学習論―なぜ勉強が身につかないか」という本があります。
これは,一般書ではなく教育心理学分野の専門書ですが,一般常識と違う,でも理論的にとても納得できる学習論について述べられている本です。実は先日の,「量をこなす方が最終的に早い」の記事も,この本の元ネタを使っています。

この本の中に,「経験しても学習しない」という項目があります。

例えば,月の満ち欠けは,みんな普段から見て,経験しています。でも,「月の通り道がどのようになっているか」について,自信を持って言える人は少ないと思います。ただ何度も月を見た経験は,必ずしも学習につながるとは限りません。
でも,「月の形や通り道がどのようになっているか」と関心を持って月を見たり,ライトとボールを使って実験をしてみたりすれば,変化の法則はそれほど見いだしにくいというほどのものではありません。本で調べて納得,というのも学習につながります。
経験=学習というわけでは,必ずしもないのです。

システム開発の分野でも,こういったことは数多く起こります。
開発メンバーとして加わっているだけだと,自分が関わっているプロジェクトの開発プロセスが何なのか分からない人も多いです。ただ,「会社がこうしろと言うから」でやってる人も多いと思います。
情報処理試験の勉強を始めてから,「自分が関わっている開発が,ウォーターフォールモデルだということを始めて知った」という人も多いです。

個人的に一番問題だなと思うのはデータベースの設計で,ホスト系出身の人が,「今までこうやってきたから」という経験を元にOracle用のテーブル設計をすると,全然正規化されていない,効率の悪いDBが出来上がります。それでもどうにか動くことは動くので,実務で使われてる例も多くあります。このあたりは,経験が一から学ぶことを邪魔している例だと思います。
ネットワークなんかも,経験だけを元に行き当たりばったりにやってると,とりあえずつながるけどセキュリティ的にやばいシステムが出来上がってしまいます。

ですので,経験だけに頼らず,きちんと知識を学ぶことが,とても大切になってくるのです。

IT関連のこと全般を,知識として学ぶことは,先人の知恵を学んで,スキルの高い技術者になるためです。
情報処理技術者試験は,ひととおり学ぶと,IT関連の全般の知識を,まんべんなく身につけることができる試験になっています。ITパスポート,または基本情報技術者試験から,段階を追って学んでいくことで,広い視野が身につけられます。

もちろん,知識だけ身につければいい,というものではありませんが,知識がある上で経験を積むと,一から経験するよりも効率的に,仕事内容をマスターすることが可能です。
将来に活かす意味でも,きちんと体系化立てた学習を,おすすめします。

情報セキュリティスペシャリスト試験(2009年春)

わく☆すた,美月です。
ちょっと遅くなりましたが,春の情報処理技術者試験で感じたこと,情報セキュリティスペシャリストのバージョンです。


全体としては,テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験に比べて,若干,易しくなっている印象です。多分,午後1の選択問題数が減った分,時間的な余裕が増えて易しくなっているのではないかと思われます。

午前1は,他区分と同じ問題です。
午前2は,専門分野ですが,特に難しい問題はありません。強いて言うと,最後に監査が追加され,サービスマネジメント分野の出題が多かったぐらいです。
多分,午前で落ちる人は,ほとんどが午前1で足切りじゃないかと思います。


午後1は,4問中2問選択です。
思わず3問解いた,という人の話を良く聞きますが,2問でOKです。
3問解いた人は,最初の2問が採点されます。
こちらは,データベーススペシャリスト試験と違って,1問あたりにかかる時間がそれほど変わったようには見えませんので,時間的な余裕は結構できたのではないかと思われます。


午後1は,以下の内容の出題でした。
   問1 パケットログ解析
   問2 ソフトウェアの脆弱性への対応
   問3 アプリケーション開発時の脆弱性対策
   問4 情報システムの特権管理
技術系が中心の問題3問,マネジメント系の問題1問(問4)でした。
セキュアプログラミングは,問3でPerlが出題されました。ただ,PerlというよりはDBに重点を置いた感じです。
問1は,ネットワークの知識が必要な問題です。ダンプが読めれば比較的易しいですが,ネットワークが苦手な人には厳しいかもしれません。
全体として,今までのテクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験とあまり難易度が変わらないのに,選択問題が減って苦手な2問を外せる分,易しくなった印象です。


午後2は,以下の内容の出題でした。
   問1 公開鍵基盤の構築
   問2 インターネット販売を行う企業の情報セキュリティ管理
問1は技術系の,PKIを中心とした出題でした。定番の問題なので,公開鍵暗号の仕組み,CAの意味について理解していれば,容易な問題だと思われます。
問2はマネジメント系の,ISMSを中心とした問題でした。情報セキュリティアドミニストレータ試験のような,完全なマネジメント問題ではなく,技術的な知識も結構必要な問題でした。


細かく見ていて感じるのは,この試験は明らかに「テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験」の後継なんだな,ということです。
情報セキュリティアドミニストレータ試験と融合して,マネジメント系の出題が増えることも考えられましたが,別にそんなことはありませんでした。午後2のマネジメント系問題でも,しっかり技術的要素が要求されています。
これは,情報セキュリティアドミニストレータ試験から受験するとなると,厳しい感じです。


情報セキュリティスペシャリスト試験は,高度試験では唯一,年2回,秋にも実施されます。
ですので,秋にリベンジという人も多いと思いますが,今回の試験を見る限り,ネットワークやセキュリティの技術的な知識は必須だと考えられます。


個人的には,先にネットワークスペシャリストを取った方が勉強しやすいとは感じています。情報処理技術者試験は,順番に取っていくのがおすすめです。

情報セキュリティスペシャリスト試験(2009年春)

わく☆すた,美月です。
ちょっと遅くなりましたが,春の情報処理技術者試験で感じたこと,情報セキュリティスペシャリストのバージョンです。


全体としては,テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験に比べて,若干,易しくなっている印象です。多分,午後1の選択問題数が減った分,時間的な余裕が増えて易しくなっているのではないかと思われます。

午前1は,他区分と同じ問題です。
午前2は,専門分野ですが,特に難しい問題はありません。強いて言うと,最後に監査が追加され,サービスマネジメント分野の出題が多かったぐらいです。
多分,午前で落ちる人は,ほとんどが午前1で足切りじゃないかと思います。


午後1は,4問中2問選択です。
思わず3問解いた,という人の話を良く聞きますが,2問でOKです。
3問解いた人は,最初の2問が採点されます。
こちらは,データベーススペシャリスト試験と違って,1問あたりにかかる時間がそれほど変わったようには見えませんので,時間的な余裕は結構できたのではないかと思われます。


午後1は,以下の内容の出題でした。
   問1 パケットログ解析
   問2 ソフトウェアの脆弱性への対応
   問3 アプリケーション開発時の脆弱性対策
   問4 情報システムの特権管理
技術系が中心の問題3問,マネジメント系の問題1問(問4)でした。
セキュアプログラミングは,問3でPerlが出題されました。ただ,PerlというよりはDBに重点を置いた感じです。
問1は,ネットワークの知識が必要な問題です。ダンプが読めれば比較的易しいですが,ネットワークが苦手な人には厳しいかもしれません。
全体として,今までのテクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験とあまり難易度が変わらないのに,選択問題が減って苦手な2問を外せる分,易しくなった印象です。


午後2は,以下の内容の出題でした。
   問1 公開鍵基盤の構築
   問2 インターネット販売を行う企業の情報セキュリティ管理
問1は技術系の,PKIを中心とした出題でした。定番の問題なので,公開鍵暗号の仕組み,CAの意味について理解していれば,容易な問題だと思われます。
問2はマネジメント系の,ISMSを中心とした問題でした。情報セキュリティアドミニストレータ試験のような,完全なマネジメント問題ではなく,技術的な知識も結構必要な問題でした。


細かく見ていて感じるのは,この試験は明らかに「テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験」の後継なんだな,ということです。
情報セキュリティアドミニストレータ試験と融合して,マネジメント系の出題が増えることも考えられましたが,別にそんなことはありませんでした。午後2のマネジメント系問題でも,しっかり技術的要素が要求されています。
これは,情報セキュリティアドミニストレータ試験から受験するとなると,厳しい感じです。


情報セキュリティスペシャリスト試験は,高度試験では唯一,年2回,秋にも実施されます。
ですので,秋にリベンジという人も多いと思いますが,今回の試験を見る限り,ネットワークやセキュリティの技術的な知識は必須だと考えられます。


個人的には,先にネットワークスペシャリストを取った方が勉強しやすいとは感じています。情報処理技術者試験は,順番に取っていくのがおすすめです。

本屋で本を読む -おすすめ本とそうでない本-

わく☆すた,美月です。
いろいろ欲しい本,見たい本があったので,池袋のジュンク堂書店に行ってきました。
関西にいた頃からよく行っていた,私の大好きな本屋の一つです。


ここの本屋のいいところに,「椅子にすわって本が読める」ことがあります。
Amazonなどと違って,普通の本屋は,本の中身を確認してから買えるのがいいところですが,立って本をチェックしていると,結構疲れてきます。特に,コンピュータの専門書は,思いものが多いので,立ち読みするのも大変です。


そこで,良さそうな本を7,8冊抱えて,脇に机のある椅子に座ります。
それで,じっくり検討して,見定めていきます。
PHPとか,軽い言語の本だと,見比べて読んでるだけで,結構頭に入ってきて,実力ついたような気もしてきます。^^;
こうやって,本を選ぶ過程も,楽しみの一つです。


あと,本屋の楽しい使い方の1つに,「自分があまり行かない分野に立ち寄る」ということもあります。
子供向けの絵本のコーナーとか,意外に面白いですし,大人が読んでも楽しめるものが多いです。
大きな本屋でじっくりいろいろ見ていると,一日しっかりかかります。


情報処理技術者試験のコーナーも,見てきました。


春試験にもあった,応用情報技術者試験,情報セキュリティスペシャリスト試験などは,秋試験の改訂版はほとんど出ないようですね。応用情報技術者試験などは,初回の試験を見る限り,試験の傾向から大分ずれた本も多いので,ちゃんと見極める必要があるように感じました。


ネットワークスペシャリスト,システムアーキテクト向けなど,秋向けの試験対策本は,もう大分発売されているようです。こちらも,試験制度は変わりましたが,中身としては旧試験を引き継いでいるものがほとんどです。高度試験は,名称変更の割に,中身がそれほど変わりそうではないので,それでいいとは感じます。
ただ,論文試験については,設問イ,ウにも字数制限ができて,設問ウが600字以上など,制約がいろいろかかってきましたので,従来とはちょっと傾向が変わってきてる感じです。ちゃんとそれに対応した練習をした方がいいとは思います。


高度系の試験は,私が最初に受け始めた頃は,選べるほど本がなかったので,大分状況は良くなったなぁ,と感じてます。
とはいえ,かなり玉石混淆ですし,参考書は,自分の目できちんと見極めて買うことが大切です。参考書の内容をすべてマスターしても,合格までほど遠い本は結構ありますので。。。^^;


このへんの情報はいろいろお教えしたいのですが,昔,友人が,「おすすめできない参考書」をホームページ上に公開したところ,苦情が来て大変だったということですので,残念ながら一般公開はできません。
ただ,お知らせしたいな,とは思っているので,弊社のDVD「合格への道標」の購入者特典として,「おすすめ参考書/おすすめできない参考書」を公開しています。


。。。といって,「欲しければお買いくださいね」っていう宣伝もイヤなので,ちょっとヒントだけ言っておきますね。
ネットワークスペシャリスト向けで,「ベーシック手順」とか「X.25」とかが詳しく説明されている参考書は,今の試験ではほとんど使えません。せめて,HDLCよりもEAPの方が詳しく説明されている参考書を探してください。
応用情報技術者向けで,同シリーズのITパスポート向けと,中身がほとんど変わらないものがあります。こういうのは読んでも,とっつきやすいだけで,実力はつかないので,避けた方が賢明です。


本屋でいろいろ立ち読みしながら,本にいろいろつっこみを入れる。これも本屋に行く醍醐味の一つです。

学びを加速させる方法 その2

今日は,けんけんが書いています。
以前,「教えることは学びを加速する」を書きました。今回は,その2です。
教える事は確かに学びを加速するんですけれども,自分の中にある物,ない物の気づきが深まる所で止まります。さらに,学びを進めるには,新しい考え方や視点を自分にインストールする必要があると考えてます。
よく,人生が変わる2つの出会いとして,「本との出会い」「人との出会い」があります。前回の「教える」は「本レベル」で,今回お話しするのは,「人レベル」のお話しです。
自分は初級シスアド,二種と受けた時は1人で勉強して,なんとか合格する事ができました。けれども,欲が出て「一種も取ってやろう」なんて思った時に,壁にぶち当たったんですよね~。1人で勉強してた時は玉砕したので,当時,インターネットなんてなかったので,パソコン通信・NiftyサーブのFLIC(ライセンスフォーラム)に出入りして,情報を仕入れていました。
そこで出逢った人に,情報処理技術者試験の勉強会があるよと誘われて行ってみたら,「今までの勉強は何だったの?」位の衝撃を受けました。
つまり,合格した人と出会った事で,決して本などから1人では学べない,合格までのエッセンス,そして「合格者の気」みたいなものを学び取ることができたのです。
ただ,勉強会やセミナーには欠点があって,「遠くの人は参加できない」,「時間を空けて通う必要がある」,「その場でしか聞けない」などがあります。(ですので,わく☆すたでは,DVD教材を作って,「場所と時間を選ばず,いつでも何回も学習できる」方法をご提供しているわけです。)
DVDは映像なので,擬似的に人と会う事を実現していると思います。けれども,セミナーはリアルタイムで会う事になるので,双方向です。時間や場所の制限はあるものの,それだけの労力をかけて参加するメリットはとても大きいです。
そんなわけで,学びをさらに加速させるために,わく☆すたで公開セミナーを開催いたします。
前回,試験直前に公開セミナーを開催したところ,参加していただいた方の声を聞くと,「もっとやってほしい」「定期的に開催して欲しい」などの声をいただき,さらに,東京で開催したのに,なんと兵庫県から始発の新幹線に乗って参加していただいた方もいらっしゃいました。
試験が終わったこの時期だからこそ,合格した人の考え方や視点を学ぶ良いタイミングだと思います。
今回は,情報処理技術者試験についてだけでなく,瀬戸が15区分完全制覇した勉強法についても語ります。一生使える知識なので,お奨めです。
また,第一部,第二部と二部構成になっているので,お時間が厳しい方にも参加しやすいようにいたしました。
ぜひ,瀬戸と直接あって,合格者(しかも完全制覇した)の『気』を感じていただければと思います。

プログラミングは遊び ~おすすめ本 C言語編~

わく☆すた,美月です。


私にとって,プログラミングはとっても面白い「遊び」です。
多分,私だけじゃなく,結構多くの人が,そう感じてるんじゃないかとも思ってます。
3度の飯よりプログラミングが好き,と言う人も実際いますし,趣味でプログラミングをやる人もいっぱいいます。
特に,プログラムが動いたときの快感は,何事にも代え難いぐらい気持ちいいんじゃないかと感じています。


ってことで,私の中では「プログラミングの勉強」って,実はあんまりしっくりこないのですが,自分がどうやって学んできたか,また,こういうのはおすすめ,ということについてお話ししたいと思います。


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私が始めてプログラミング言語を覚えたのは,小学5年生の時,言語はBASICでした。
こんにちはマイコン」というマンガで,「自分でタダでゲームが作れるなんて,すごい!」と思って,夢中になって覚えました。
最初に完成させたプログラムは,イコールを3つ並べた”===”で,ボール”○”を動かす,シンプルなブロック崩しもどきでしたが,「自分でプログラムが組めたーーー!」ということで,めちゃめちゃ感動しました。


うちはナショナルの代理店だったので,中学の入学祝いに,当時出始めたMSXのナショナルCF-2000というパソコンを買ってもらいました。テープレコーダにプログラムを保存して,いろいろ遊びました。(ゲーム中心ですが。^^;)


大学生のとき,サークルの先輩がやっていた会社で,プログラミングのアルバイトをしました。
そこで,「C言語を覚えろ」ということで,いきなりK&Rの「プログラミング言語C」を渡されました。読んでもわけがわからなくって,「C言語っていったい何?」とかなり悩みました。
この本は,後で使えるようになってくると,バイブルですし,辞書としてすごく重宝する良本なのですが,当時はまったくわからず焦りました。
結局,やっと出始めたC言語の入門書,「C言語入門,シニア編」(この本の古いバージョン)で学んで,なんとか使えるようになりました。


その後,大学の研究や会社に入ってからのプログラミングはC言語が中心でした。
なので,ひととおりのことはできるようになりました。
でも,ハード系のことはちょっと苦手だったので,なんとなくポインタとかメモリの動きに関して,「いまいちわかってないなぁ」という感じをもっていました。


そのあたりの疑問を払拭してくれたのが,「C言語ポインタ完全制覇」という本です。
これは,中上級者向けだとは思いますが,かなりくだけた口調で,面白おかしくポインタの本質が書かれています。
実際のメモリの動きを例に取りながら,ポインタとはそもそも何なのか,メモリ上でプログラムはどのように動いているのかについて,事細かに実例を挙げながら説明してくれ,目からウロコが落ちました。
情報処理試験に良く出てくる,「ヒープ領域」や「スタック領域」,「関数の戻り値」などについて,本当に理解できたのはこの本のおかげです。


というわけで,私の経歴,というかC言語までのプログラミングの学習はこんな感じです。


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C言語に関しては,新人研修などでもよく教えるのですが,正直,集合研修で1つ1つ文法を講義するのは,ほとんど役に立ちません。


文法を学ぶことと,実際のプログラミングができることの間には,大きな壁がありますし,プログラムを組んでいれば,文法なんてそのうち覚えます。
そういった意味で,言語系は,「やさしい~」とか「~の絵本」とかは,あまり役立たないんじゃないかと感じてます。さらっと最初に一読するのにはいいとは思いますが,こういうのを読んでも,プログラムを組めるようにはならないと思います。


必要なのは,「プログラミングの考え方」「少し大きなプログラムの作り方」「定石」などです。
私としては,以下のような,文法を学ぶのではなく実践的な本が,おすすめです。


C言語体当たり学習徹底入門」・・・実際に,BMIを計算するプログラム,蔵書管理プログラムなどを作りながら,C言語の書き方や基本を学ぶ本です。はじめてじゃない初級者ぐらいにおすすめです。


C実践プログラミング」・・・デバッグの仕方,コーディングスタイルなど,実は必要になってくることがしっかり詰まっている本です。私はこの本を片手に,いろんなテクニックを覚えました。プログラミングの考え方を理解するのにおすすめの本です。ただ,決してとっつきやすくはないですし,初心者向けではないので,一度見てから買った方がいいです。


C言語は,ハードウェアを制御するときにも使えますし,コンピュータの中身を知って,プログラミングの考え方の本質を身につけるには,最適な言語です。
昨日もお話ししましたが,情報処理技術者試験の応用情報技術者~高度情報技術者あたりを勉強するときには,C言語の素養が,すごく役立ちます。


ってことで,できれば勉強という形じゃなく,パズルを解いたりゲームをやるような感じで,プログラミングを楽しんでみてください。

プログラミング言語を学ぶ

わく☆すた,美月です。
今日もおすすめの,一見まわり道だけど,本質的に実力が伸びる勉強法です。
この余裕がある時期におすすめなのは,「新しいプログラミング言語を学ぶ」ことです。


情報処理技術者試験は,IT技術者のための試験です。
技術者にもいろんな職種があるので,直接プログラミングをする必要のない人も大勢いると思いますが,「プログラミングの考え方」は,IT技術者にとって,基本となる,大切な考え方です。


情報セキュリティスペシャリスト試験には,セキュアプログラミングが出題されます。
データベーススペシャリスト試験では,SQLが出題されますし,プログラム設計的な問題も結構出てきます。
ネットワークスペシャリスト試験でも,SMTPなど,プロトコルを実装する問題が出てきますし,開発関連の問題も意外に多いです。
システムアーキテクト(旧:アプリケーションエンジニア)試験は,開発者が,開発した経験を論文に書く試験です。


そしてもちろん,応用情報技術者試験のアルゴリズムやデータベース,情報システム開発は,実際にプログラミングできる力があることが前提の問題です。


これらのことを,試験問題に出てくる都度,付け焼き刃で試験対策本だけを使って学習していると,全部がバラバラになりますし,考え方が身につきません。
主要アルゴリズムを覚えただけでは応用情報技術者試験の問題は解けませんし,セキュリティで「Perl->相対パス,ディレクトリトラバーサル」とか覚えても,ちょっと目先が変わると対応できません。


一度,プログラミング言語をマスターすると,これらの知識はつながってきます。
例えば,今年の応用情報技術者試験の午後問2のアルゴリズムは,C言語での構造体や,リストの表現方法を知っていれば,容易に解ける問題です。


ここで,どの言語を学ぶか,ということが問題になってきます。
多分,プログラミング言語だと何でもいい,というのが本来のスタンスかな,とは思います。ただ,基本情報技術者試験はともかく,応用情報技術者試験以上になると,どうしても,ある言語の特徴を持った出題,というのが多く出題されてきます。


過去問を見る限り,ポインタや構造体はバシバシ出てきますし,C言語を知っていると有利な問題は多いので,一度C言語をやるのは必須に近い感じです。
特に,COBOL系(COBOLやRPGなど)やBASIC系(VBAや古いVisual Basicなど)の言語しか知らない人は,考え方が違うので,新しく学ぶ価値はあると思います。
UMLやオブジェクト指向の問題では,デザインパターンやJavaっぽい問題が多いので,できればJavaもやっといた方がいいと思います。


あとSQL。
SQLは非手続き型言語で,集合論的な考え方がベースになっているので,普通の言語とは毛色が違います。
理解してしまえば,それほどやることは多くないのですが,きちんと考え方を理解する必要はあります。具体的には,相関副問合わせやグループ化の概念は必須です。
ついでに何か1つ,特定のDBMSについて理解しておくとベストです。OracleとかSQLServerのトランザクション管理や権限管理の仕組みとかは,セキュリティを学ぶ上で結構大事です。


細かい話をいろいろ書きましたが,IT技術は,実際にプログラミングされてきたことがベースになっています。ですので,プログラムでの実装のことを考えながら学ぶと,頭に入りやすくなりますし,生きた知識になります。
各分野に共通の,ベースとなる基礎知識という意味でのプログラミングの学習,おすすめです。


具体的な各言語の学習方法については,また後日お話ししたいと思います。

量をこなす方が最終的に早い

わく☆すた,美月です。
試験も終わったので,今日は付け焼き刃ではない勉強法の話をしたいと思います。


一般的に,受験勉強をするときには,「短期間で少ない量を学ぶのが効率的」と思っている方が多いです。
試験前の切羽詰まったときや,情報処理試験の午前試験などでは,それでもある程度効果が期待できますが,実はこれはあまり効率的ではありません。
ポイントだけ覚えても,すぐ忘れてしまいますし,覚えただけでは応用力がつかないからです。


試験参考書は,必要な知識がコンパクトにまとまっています。
ただ,紙面の分量の関係上,「知識の羅列」という形で書かれていますので,その技術が必要になった背景や,実際の現場での使われ方については書かれていません。
技術は,実際に使われてはじめて生きてくるものですし,生きた知識は一度覚えたら忘れません。


例えば,正規化などは,「第3正規形では,推移的関数従属性を排除します」ということを覚えて,やり方を理解することは重要です。ただ,それに加えて,実例と照らし合わせて,「第3正規形になってないから,見込み顧客の情報入れられないじゃん!」といった,実際の問題点などの情報と合わせて押さえると,知識は定着しますし,応用もききます。


こういった情報は,専門書だと結構書いてあります。
例えば,リレーショナルデータベース入門には,挿入時,削除時,更新時に起こってくる問題について,こと細かに説明がされています。理論書は,とっつきにくいですが,正確な情報を知るためにはおすすめです。


基本情報技術者,応用情報技術者試験だと,プログラムはなぜ動くのかあたりはおすすめです。1冊読んでも,コンピュータシステムとその周辺の分野のことしか書いてありませんが,その分野に関しては,応用が効く,10年経っても使える基本が身につきます。
個人的には,ソフトウェア工学分野には,オブジェクト指向でなぜ作るのかがおすすめですし,このシリーズには名著も結構あります。


ただ,注意が必要なのは,「シリーズものは必ずしもいい本ばかりとは限らない」ことです。
先ほどの日経BPの10年経っても使えるシリーズは,いい本も結構ありますが,それに便乗して出しているだけの本もあります。私も書いてるアイテックの,「新 読む講義シリーズ」も,玉石混淆といった感があります。翔泳社の情報処理教科書シリーズも,試験種目によって,質に大きなバラツキがあります。
執筆者がそれぞれ違うので,質に差が出るのは当たり前なのですが,なんとなく同じシリーズで出てると,いいもののような気がしてくる,という魔術には引っかからない方がいいとは思います。


そういう意味でも,参考書や専門書を買うときには,「大きな本屋に行ってじっくり見比べて買う」といいと思います。
私は,IT関連の本を買うときには,東京まで出かけていって,池袋や新宿のジュンク堂,神保町の書泉グランテや三省堂,秋葉原の書泉ブックタワーあたりにいってまとめ買いします。
いろいろ比較していると,それだけで結構勉強になりますのでおすすめです。


また,一冊ですべてをまかなえる本,というのは,高度情報処理試験ではありません。ですので,いろいろ試してみて,失敗したな,とか,このあたりの知識が足りないな,と思ったら買い足していけばいいとは思います。


そういえば,私も最初に第一種情報処理技術者試験を受けるときには,最終的に参考書や問題集は7冊買いました。1冊買って勉強していたのですが,問題集を解くのに必要な知識があまり載っていなくって,次に4分冊ぐらいになってる参考書を全部買いました。それでも最後に午後対策に不安が残っていたので,アイテックの「午後問題の重点対策」を買ってひととおりマスターしました。最終的には,この重点対策が一番自分には合っていたようです。ちょっと回り道をしましたが,結果的に次の試験にも活かせたので良かったとは感じています。


ということで,参考書や問題集は,ケチらず,また,「全部やってないからダメ」と自分を責めず,多めに買った方がいいと思います。
息抜きも兼ねて,自分の楽しみの分野の本も含めて,大きな本屋さんで本と戯れるのは,おすすめです。

息抜きは必要

わく☆すた,美月です。
昨日,国立西洋美術館の,ルーブル美術館展に行ってきました。
ずっと行きたいな,とは思っていたのですが,試験前は忙しくてなかなか行けませんでした。
やっと少し落ち着いてきたので,思い切って上野まで出かけました。


平日だというのにすごい人でしたが,やっぱり見応えがありました。
個人的には17世紀ぐらいの写実的な絵が好きなのですが,結構いっぱいあって,圧倒されました。常設展のモネやゴッホの絵も堪能して,かなり楽んでこれました。


人間,同じことばっかりやってると息が詰まりますし,幅が狭くなるので,息抜きは必要です。ただ,息抜きするときには,意識して普段と違うことをやるといいと感じてます。
脳科学的にも,普段と違う脳を刺激するのは,頭を良くする意味で大切です。


私は,次の3つをバランスとりながらやることがいいと考えています。


 1.学ぶこと。知ること,勉強することなど
 2.感じること。芸術。音楽や美術など
 3.体を動かすこと。スポーツや散歩など


私は仕事柄,1ばっかりやってしまいがちなので,意識して2,3を息抜きに使ってます。
絵を見る,絵を描くということは,すごく気分が変わって,リフレッシュできます。
1日1回でも,体を動かすと,体が元気になります。美術館をめぐって,その後散歩,というのは最高の息抜きになります。


私は本を読むことが好きなので,休憩に本を読む,というのはよくやります。でも,これだと,意外と意識が切り替わらず,あんまり息抜きにならないことは,経験的に感じています。やっぱり,普段と違うことをやるのが,リフレッシュには良いようです。


情報処理技術者試験は,半年周期であるので,終わった後すぐ「次の勉強」という風に考えると,休む暇がなくなります。
試験が終わって復習をしたら,1ヶ月ぐらいは休んでから再スタートというのが,一番いいサイクルだと考えています。


ゴールデンウィークなどは,普段使わない脳を使うことで遊ぶのがおすすめです。
ちょうど気候もいいですし,外に出かけるのにはもってこいの季節です。
私は,油絵スケッチ旅行に出かけて,ハーフマラソンの大会に出る予定です。

応用情報技術者試験(2009年春)

わく☆すた,美月です。
今日は,今回の応用情報技術者試験についての分析と感じたことを書きます。


ソフトウェア開発技術者試験から応用情報技術者試験になって,試験内容は大きく変わりました。


私が一番感じるのは,「昔の一種(第一種情報処理技術者試験)に近くなったなぁ。」ということです。午前試験で,経営も含めたIT関係の知識全般が出るようになって,午後試験では開発者以外の,運用管理する人やコンサルタント,プロマネの人でも受かる,そんな感じの試験です。


午後に関しては,従来のソフトウェア開発技術者試験の午後1の出題分野と全く同じ6問(問2,問4,問5,問6,問8,問9)で比較すると,ほとんど難易度は同じですので,午後2がない分楽になったのかな,という印象です。


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午前試験は,今までより試験範囲が広がりました。


事前に発表があったとおり,ストラテジ系(システム戦略,情報戦略,企業と法務)及び,マネジメント系の一部(サービスマネジメント(システム監査))が新しく加わって,高度午前1と合わせて,IT関係の知識全般をひととおり知っているかどうかを問われます。
ただ,予想したよりも若干テクノロジ系が多く,ストラテジ系の問題の難易度は高くありませんでした。テクノロジ系49問,マネジメント系11問,ストラテジ系20問で,このうち22問が新分野からの出題でした。


過去問からの出題も多く,ざっと見た感じでは,半分以上は過去問です。3回前の平成19年秋ソフトウェア開発技術者試験からの再出題が結構ありました。ストラテジ系分野は他の高度区分(アプリケーションエンジニアなど)からの再出題が多かったです。
今後の学習としては,ソフトウェア開発技術者試験試験,応用情報技術者試験の過去問3期分+他区分のストラテジ系分野過去問をやるか,それらを厳選した午前問題集1冊をやるのがいいのかな,と思います。


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午後試験は,12問中6問選択で,最初の問1,2はどちらか1問,問3~12からは5問選択,という形式でした。


出てきた分野は,以下のとおりです。


●問1,問2 (2問中1問選択)
問1 経営戦略 (マーケティング戦略の立案)
問2 プログラミング (チェイン法(探索アルゴリズムであるハッシュ法の一つ))


●問3~問12 (10問中5問選択)
問3 戦略立案・コンサルティングの技法 (SWOT分析)
問4 システムアーキテクチャ (災害復旧対策(ディザスタリカバリ)
問5 ネットワーク (DHCPの利用)
問6 データベース (注文管理システムの設計と実装)
問7 組込みシステム開発 (携帯端末の省電力)
問8 情報システム開発 (通信販売用Webサイトの設計)
問9 情報セキュリティ (ファイアウォールの設定)
問10 プロジェクトマネジメント (営業支援システム開発プロジェクトの管理)
問11 ITサービスマネジメント (SLA(Service Level Agreement))
問12 システム監査 (DB監査ツールを利用したシステム監査)


まず,必須問題です。
問1は,経営戦略の問題で,ちゃんとマーケティング戦略について勉強していないと解けない問題でした。問2のアルゴリズムは,定番のハッシュ法で,今までのアルゴリズム問題に比べると,かなり易しい問題でした。
難易度としては,開発者なら,問2の方が易しいと思います。多分,「アルゴリズムが苦手だから問1」というのはやって欲しくない,という試験センターの意図があるのかな,とは感じています。問1の方が,出題範囲も広く,付け焼刃な勉強だけでは通用しなさそうなので,今後も,技術者はアルゴリズムの学習をした方がいい気がします。


選択問題は,テクノロジ系(問4,問5,問6,問8,問9)とそれ以外に分けて考えます。
テクノロジ系は,従来のソフトウェア開発技術者試験午後1とほぼ同じです。想定解答時間が15分から20分に伸びた分,若干問題内容が濃くなっています。問6のデータベースは,従来に比べて分量が減って,ER図とSQLを書くだけの問題でした。このあたりは,従来のソフトウェア開発技術者試験の過去問ができれば,十分対応できると思います。


ストラテジ系,マネジメント系の,問3のSWOT分析,問10のプロジェクト管理,問11のSLA,問12の監査手続は,各分野の典型的な問題でした。事前にそれぞれの分野を学習している人なら,特に問題なく解けるレベルだと思います。組込みシステム開発の問7は,典型的なタスク管理の問題で,こちらも組込みシステムについて勉強している方なら,普通に解けると思います。


このあたりの分野は,過去問がないのですが,今回の問題を見る限り,対応する高度試験の問題を,易しくして出題した,という印象を受けました。今後勉強する人は,対応する高度系の午後1問題を解いておくといいと思いました。問1,問3はITストラテジスト(システムアナリスト)または中小企業診断士,問7はエンべデッドシステムスペシャリスト(テクニカルエンジニア(エンべデッド)),問10はITサービスマネージャ(テクニカルエンジニア(システム管理)),問11はプロジェクトマネージャ,問12はシステム監査です。


全体的に,どれを選んでも有利不利はないように,ある程度難易度調整されている印象です。ですので,自分の好きな分野,将来進みたい分野を選んで学習するのが一番いいと思います。


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最後に,次回の試験に向けて。
あと3回くらい実施されれば,試験の傾向も固まってきて,過去問をやるだけで大体次の試験の見通しが立つとはおもいます。ただ,現在は過渡期なので,ちょっとまだ手探りの勉強が必要になる感じです。
参考書などは,今発売されているものより,今回の試験が開催された後に発売されるものがおすすめです。


午後試験で選べる問題の幅が広がりました。これは,「目指したい職種」について学べるチャンスだと考えると,いろいろ楽しめます。
例えば,将来セキュリティの専門家になりたい人は,監査や運用管理の仕事は不可欠なのと,セキュアプログラミングを理解するということを考えて,問2,問4,問5,問9,問11,問12っていう感じで選ぶと,次につながる知識が得られていいと思います。


今回受験して「ダメだった」と感じる人は,まず,自己採点してみて弱点を洗い出してみましょう。このあたりは,試験後なるべく早くやると,忘れないので効率的です。
ぜひ,解答例が発表されている,JITECやITECのホームページを使って,採点してみて下さい。



午前 (これは,正式な「解答」。訂正がないかぎりこれで確定です)

http://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/mondai_kaitou_2009h21.html

午後 (こちらはあくまで解答例です。大体合ってるとは思いますが。)

http://www.itec.co.jp/auto_mark/answer/index.html


合格ラインは,午前,午後とも,それぞれで60%です。
今回からは,スコアでの合格ラインの微妙な変動はありませんので,午前は48問正答していればOKです。逆に言うと,午前で47問以下だった人は,さっさと諦めて次に向けた努力をした方が建設的です。午後は問1,2が20点,問3以降は各16点です。こちらも60点取れていればOKです。ただ,こちらは正式な正解の発表は6月ですし,設問の配点次第でぶれがあるとは思います。


ちなみに,合格発表では,午前でストラテジ系,マネジメント系,テクノロジ系の分野ごとの点数も出ます。(だからといって,ITパスポートみたいに,各分野最低30%とか,縛りがあるわけではありませんが。)


今復習するのは,印象が強く残るので,効率的です。次の高度試験にもつながります。
ただ,ずっと頑張り続けていると,伸びきったゴムのようになります。ですので,ひととおり復習して,今回の試験を完全消化したあとは,英気を養う意味でも,他のこともいろいろ楽しみましょう。

データベーススペシャリスト試験(2009年春)

わく☆すた,美月です。
今回の試験は,新制度初回でしたし,今後の指針にもなると思いますので,各区分ごとにちょっと詳しく分析してみたいと思います。
まずは,自分が試験会場で受けたデータベーススペシャリスト試験から。


午前1は,昨日も書きましたが,高度共通で,結構易しい問題でした。
単なる足切り,というレベルですし,次回からは,午前1免除者が大量に出てくると予想されます。
午前1の狙いとしては,いくら高度系といえど,IT全般の知識は必要なので,それが錆びつかないように定期的に勉強しよう,って感じだと考えられます。なので,2年に1回,問題集1冊分ぐらいをちゃんと学習する心構えがあると良いと思います。


午前2は,今までの過去問をやっていれば十分な問題です。
特に,問14までのデータベース分野は,8割方過去問だと思います。特別難しい問題もないですし,データベース以外は午前1と同じレベルなので,ここで落ちる人は少ないんじゃないかと考えられます。


今回のデータベーススペシャリスト試験で,テクニカルエンジニア(データベース)試験から一番変わったのは,やっぱり午後1です。
4問中3問から,3問中2問に変わって,1問あたりのボリュームが増えました。
事前の話だと,「1問あたりのボリュームは変わらず,時間に余裕ができる」という話もあったのですが,昨年の1問あたり5~7ページから,今年は1問あたり6~8ページと,各問ごとに1ページずつぐらい増えています。難易度は高くなってはおらず,読む分量や記述量が増えたという感じです。
試験範囲は,従来と全く変わらず,というか1問減ってDBMS系の出題がなくなり,以下のようになりました。
   問1 データベース基礎理論
   問2 データベース設計
   問3 SQL
3問中2問選ぶという今回からの方式だと,正規化がわかってDB設計ができるなら,SQLを全く勉強しなくても合格できます。より,注力するところがしぼられてきた感じです。
新ネタとしては,問1でXMLに対応づけられる拡張形式が出てきたことぐらいです。


午後2は,従来と同じなのですが,問2で,「ひたすらER図と関係スキーマを書くだけ」という形式の問題が出題されました。この形式は,平成19年午後2問2で初めて出題されましたが,ヒントとなる設問文がないため,かなりハイリスクな問題形式です。
出題内容としては,以下のようになりました。
   問1 届出印管理システムのデータベース設計・運用
   問2 カタログ通信販売の概念データモデル設計
問1がアプリケーション寄り,問2がデータモデル設計のみの問題です。難易度としては多分,問2の方が易しいです。問2は,見落としのリスクが高いのと,解答分量が多いので大変ですが,1つ1つのモデリングで,特別難しいものはありませんでした。
きちんとエンティティが洗い出せて,正規化できて,カーディナリティがきちんと設定できることが,午後2では肝心です。


ということで,今後のデータベーススペシャリスト試験の対策としては,従来とあまり変わりません。強いて言えば,SQLをやらなくても多分OK,ということになったぐらいです。候補キーがわかって,正規化ができて,ER図が書ける,ということがちゃんとできるようになることが本当に大切なんだなぁ,と改めて感じました。


来年データベーススペシャリスト試験を受験される方は,今年の問題を参考に,基本をきっちり固めていってください。


明日は,応用情報技術者試験の分析の予定です。


試験の所感

わく☆すた,美月です。
昨日の情報処理技術者試験,皆さんお疲れ様でした。
今から試験のことを悔やんでもしょうがないので,ここは気を抜いて,ゆっくり休んで,疲れをいやすのがおすすめです。


今日は,私が受験したり試験問題を解いたりして感じた,所感をお話ししたいと思います。


まず,高度午前1【共通】。
思ったよりも,ストラテジ系の出題が少なかったです。
私のざっとしたチェックで,テクノロジ系17問,マネジメント系5問,ストラテジ系8問でした。
全体的に,あまり難しくない印象です。これはホントに「足切り」ですね。


次に,応用情報技術者試験の午前。
これは,高度午前1と難易度が一緒です。というより,高度午前1の問題は30問全部出題されています。テクノロジ系49問,マネジメント系11問,ストラテジ系20問で,全般的に似たような難易度になっています。
ソフトウェア開発技術者試験に比べて,ストラテジ系を中心とした新しい分野が追加されただけ,という感じです。


高度午前2は,難易度が上がってくるかと思われましたが,そんなことはありませんでした。普通に,過去問の試験範囲で,問題数が少なくなっただけという印象です。


高度午後1は,問題選択が「3問」から「2問」に変わって,時間的に楽になった印象です。
データベースは,設問が若干増えた感じはしましたが,セキュリティなどは従来と分量はあまり変わりませんでした。時間に追われず,じっくり取り組めるようになった形です。
高度午後2は,従来と同じです。


一番変わったのは,応用情報技術者の午後ですね。
12問中6問選択で,2時間半,ということで,全体的に,問題の中身が濃くなった印象です。
ストラテジ系,マネジメント系を中心に,「過去問を解くことで学習できる」問題が多く,今後がかなり楽しみです。
ストラテジ系はやっぱり,「アルゴリズムの代わり」という軽い気持ちだと解けない問題が出てきました。各問題とも,それぞれの分野ならではの問題が出てきていて,面白かったです。


とりあえず,チェックした分野の所感は,以上です。
ITパスポートとか,他の試験区分などの話は,また改めてやりたいと思います。

いよいよ試験です

わく☆すた,美月です。
いよいよ今日は,情報処理技術者試験です。
新しい試験制度での初の試験ですので,いつもと違うことが何か起きるのかな,とちょっとドキドキしています。


突然,午後1の問題が長かったり,午前1が結構難しかったり,いろいろ戸惑うこともあるかもしれません。
ただ,予想外のことは,それを予想していると落ち着いて対処できますので,何かあっても,あわてずさわがず,それを楽しむという姿勢が大事です。


臨機応変に,新試験,楽しんでいきましょう。
それでは今日は,もう出かけますのでこのへんで。

ゆっくり休みつつ,コンディションを整える

わく☆すた,美月です。
いよいよ明日は情報処理技術者試験ですね。
いまから焦ってもしょうがないのですが,今だからこそできることもあります。


まず,今日はなるべく,のんびりしましょう。
情報処理技術者試験は,一日仕事なので,結構体力を使います。
午後の最後まで気力と体力がもつように,コンディションを整えることはとても大切です。


応用情報技術者試験などで,アルゴリズムをとる予定の人は,いろいろ工夫をして,頭の回転を最高のコンディションに持って行くといいです。頭の調子がいいと,普段解けないようなアルゴリズム問題も,あっさり解けたりします。パズルとか,頭の使う遊びで,頭を適度に回転させておくのもおすすめです。


情報セキュリティスペシャリストや,データベーススペシャリスト,エンベデッドスペシャリスト試験など,午後2で事例解析の長文を読む人は,心を穏やかに落ち着けることが肝心です。文章を静かに読んで,題意をきちんと把握して,見落としをしないためには,「やるぞー!」という気合いよりも,落ち着きの方が大切です。季節もいいですし,ゆっくり散歩でもして,自然と戯れるのもおすすめです。


プロジェクトマネージャやシステム監査試験など,論文系の試験の人は,その試験区分の立場に「なりきる」ことが大切です。明日に向けて,今日は「プロジェクトマネージャとして,家事を切り盛りする^^;」「システム監査として,家庭内LANの問題点を指摘する^^;」など,役割を演じるのもおすすめです。あと,いきなり長文はかけないので,何でもいいので文章を書いてみる,ということも大切になります。


全体的に,今日はりきっていろいろ頑張る,というのは,あまりおすすめしません。
ゆっくり,明日の英気を養いつつ,体にいいものを食べて,ゆっくり休む。
ちゃんと休めることも,合格のためには大切な要素です。


最後に,「試験前は緊張して眠れない」という人にアドバイスです。
実は,私は結構そうです。試験前とか,面接前とか,緊張してなかなか寝付けないです。
こういう場合には,「寝ようと努力する」ことよりも「横になって布団に入る」ことが大切です。
眠れなくても,いろいろ考えながらでも,横になっていると,体の疲れは取れます。
「眠れないからダメ」と思わず,とりあえず,布団に入っていることが大切です。(実際には,ずっと眠れてないと思ってても,何時間か眠ってたりしますが。。。^^;)
夜眠くなるように,昼間,ウォーキングやランニングなどで適度に体を動かしておくこともおすすめです。


ここまできたらあとちょっとです。
ちゃんと試験会場までたどり着いて,最高のコンディションで試験を楽しみましょう。