株式会社わくわくスタディワールド

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わく☆すたブログ ページ 33/91

平成24年度秋期試験についての詳細が公開されました

本日,IPAの情報処理技術者試験のサイトで,「平成24年度秋期試験について」が公開されました。

試験実施日は,例年通り10月第3日曜日の,平成24年10月21日(日)です。
受験手数料は,5,100円(税込み)と,いつもと同じです。
試験区分は,基本情報技術者試験 (FE),応用情報技術者試験 (AP),ITストラテジスト試験 (ST),システムアーキテクト試験 (SA),ネットワークスペシャリスト試験 (NW),情報セキュリティスペシャリスト試験 (SC),ITサービスマネージャ試験 (SM)の7区分です。

願書の受付期間は,申込方法によって受付期間が異なりますが,個人申込みでのインターネット受付は,平成24年7月23日(月)10時 ~ 8月29日(水)20時となります。
案内書・願書は,平成24年7月2日(月)から,書店などで配布されます。ただ,インターネット申込の場合は、紙の願書は必要ありません。

個人的には,これを見て最初に感じたのは,「申込期間が遅くなったなぁ」ということでした。
昨年は,特別試験の影響で申込期間を遅くした,ということでしたが,「平成23年度秋期試験について」によると,個人申込みでのインターネット受付は,「平成23年7月25日(月)10時 ~ 8月29日(月)20時」で,ほとんど変わりません。

ちなみに,それ以前の「平成22年度秋期試験について」だと,個人申込みでのインターネット受付は,「平成22年7月12日(月)10時 ~ 8月17日(火)20時」となっており,試験日が10月17日と若干早いことも考慮しても,1週間は早く申込開始&締切があったことになります。

申込が遅くまでOK,ということは,受験者にとっていいことだと思います。
「申込が締め切っていて受けられない」という可能性が減りますし,お盆を挟んでじっくり受けるかどうかを考えられます。
多分,ITパスポートがCBT化して通常の試験からなくなったことで,事務の負担が減ってるからかなぁ,と推測しています。

6月に入って,秋に向けての動きもいろいろあります。
そろそろ,春試験の内容を忘れた頃だとも思いますが,午後の解答例発表は,今週末6/8(金)正午予定です。
合格発表も,6/15(金)正午予定ですので,その結果を見て,動き出す人も多いと思います。

まだ,焦る必要はありませんが,早めに準備をしておいた方が,余裕を持って試験に臨めます。
スケジュール帳に記録しながら,秋に向けての勉強のイメージを,思い描いていきましょう。

ジャンルにまどわされず,最適なものを選ぶ

日経BP社のサイト,ITProで,「『萌えるSE』と「燃える営業」、永遠の闘い」という記事がありました。
このブログでも何度か紹介した,ライトノベル「なれる!SE」を紹介しているのですが,気になったのは,最初の2ページぐらいが,延々と,「ライトノベルを読む前の言い訳」に費やされていることです。
ログインしないで読める最初のページだけだと,「美少女のイラストが書かれた,妖しい本」ということしか書かれていなくて,ちょっと気分が悪い読み出しでした。
全体の中身は,結局読んではまって面白かった,という話なのですが。。。
最近は,ライトノベル市場はすごく伸びてきていて,質も量もかなり充実しています。
内容がしっかりしている本は意外と多いので,「イラストが書いてある本」というだけで敬遠するのはもったいないな,と感じています。
個人的には,「なれる!SE」は,かなり現場の臨場感があって,ストーリー性があるので,論文ネタとしても使えるんじゃないかと感じています。
例えば,3巻目の「なれる!SE3 失敗しない?提案活動」は,提案書の作成がテーマですし,ITストラテジストのネタに使えるかもしれません。^^;
2巻目の,「なれる!SE 2 基礎から学ぶ?運用構築」は,ITサービスマネージャの論文に使えそうです。
「戦え!運用vs.構築」って感じで,いかにも会社でありそうなネタですし。
ジャンルを問わず乱読するのが趣味の私の感覚だと,最近は,「普通の小説」として格調高く宣伝されているものよりも,ライトノベルやマンガに,面白いものが多いように感じています。
見栄や周りの目を気にして敬遠するのは,もったいないと思います。
あと,昨日のネットワークスペシャリストのセミナーで改めて感じたのですが,試験勉強するときに使う本は,「参考書でなければならない」という考えも,外してみるといいように思います。
個人的には,市販されているネットワークスペシャリストの参考書より,「マスタリングTCP/IP 入門編 第5版」の方が,試験合格には役立つと感じています。
確かに,TCP/IPしか載ってないので,全分野カバー,というわけにはいかないのですが,じゃあ,参考書ならホントに全部カバーしているのか,というと,そんなこともないですし。
また,参考書ではなく,「問題集」や「過去問題」をメインのテキストにする,という勉強法もあります。
私自身,第一種情報処理技術者試験(今の応用情報技術者試験)を受験したときには,参考書は調べるために使って,メインには過去問の載っている問題集を使用しました。
先に,ジャンルやカテゴリを固定させてしまうと,いいものを見つけられなかったり,いまいちなもので我慢する,ということになりがちです。
なるべくアンテナは広く広げて,いろんな情報を抵抗せずに受けとっていきましょう。

ネットワークスペシャリストの勉強のコツ

本日は,わく☆すた公開セミナー「ネットワークスペシャリスト対策 5回コース」の1回目が開催されました。ご参加いただいた方は,ありがとうございました。
今回は,5回コースでみっちり学習し,確実に合格するレベルの実力を身につけることを想定したコースです。
今日は,ネットワーク基礎で,ダンプ解析も含め,TCP/IPやLANの基本的なところの学習と,去年の過去問を題材にした午後1の解き方の学習を行いました。
出遅れた方は,1回目の受講はDVDで受講して,次回から受講,ということも可能です。
また,1回目のDVDは,約1週間後には発売予定ですし,遠方の方は,全回DVDでの受講も可能です。
ネットワークスペシャリストの勉強は,ほかの試験区分に比べ,勉強に時間がかかりますので,早めにご検討ください。
ちなみに,2週間後に開催予定の勉強会,「ネットワーク(ダンプ解析)」は,講義ではなく,自分の力でひたすらダンプ解析をするセミナーです。
もちろんサポートは行いますが,自分でやることで,いろいろな通信を肌で感じてもらうことが目的です。
このセミナーは好評で,もう少しで,「残席わずか」とさせていただく予定です。
当日までに締め切る可能性もありますので,検討されている方は,お早めにどうぞ。
ネットワークスペシャリスト試験の試験問題は,実務経験のない方,少ない方が,独学で勉強するとすごく難しく感じると思います。
私自身,社会人1年目からの受験でしたので,問題文を見るだけで,すごく大変な気がしていました。
今日改めて,過去問演習をやってみて感じましたが,ネットワークスペシャリストの問題は,最初がとっつきにくく,勉強のとっかかりがわかりにくいのです。
多分,最初に問題を解くときには,情報セキュリティスペシャリストの方が,はるかにとっつきやすいと思います。
ネットワークの場合,前提知識が多く必要ですし,専門用語が多いので,最初は読むことも難しいはずです。
でも,慣れてみると,文章自体は素直ですし,ちゃんと理解できれば解きやすい問題です。
そのあたりの感覚は,わからないと最初に挫折してしまいがちなところでもあると思います。
独学に限界を感じられている方は,セミナーや勉強会などで,いろいろなコツを教えてもらうのがおすすめです。
実際に合格した人の話を聞くことで,ひとりでやるよりもはるかに効率的に,合格することができると思います。
あと4ヶ月とちょっと,まだまだと思っていても,時がたつのはあっという間です。
そろそろ,本腰を入れて,勉強していきましょう。

情報セキュリティ関連のシラバス変更後の勉強

先日,IPAのセキュリティニュース(メール)で,突然,「まどか☆まぎか」と送られてきたので,何かな,と思ったら,「魔法少女まどか☆マギカ iP for Android における情報漏えいの脆弱性」というお知らせでした。^^;
私のiPhoneにも入っているアプリでしたが,Androidではありませんし,twitterアカウントは設定していませんでした。
Androidだと自由度が高い分,危険性も高いですね。
Androidのスマートフォンに変えようと考えているのですが,今悩み中です。
こういうタイムリーな情報は,「IPA メールニュース」に登録しておくと,送られてくるので便利です。

応用情報技術者試験・高度午前1の試験範囲変更

昨日に引き続き,試験範囲変更ネタです。
午前の出題範囲は,基本情報技術者試験以上は全部共通で,基本情報技術者がレベル2,応用情報技術者と高度午前1がレベル3,と難易度が違うだけです。
高度午前2では,出題範囲が限られて,難易度のレベルが分野によってレベル4だったりレベル3だったりします。
そして,今回の情報処理技術者試験の「出題範囲」および「シラバス」改訂によりできた改訂版,「試験要綱Ver1.5(PDF)」だと,午前の出題範囲がいろいろ変更されています。
プレス発表によると,見直しの観点は,次の通りです。
 〔見直しにおける主な観点〕
  (1) 多様化する脅威や情報セキュリティ対策の追加等、情報セキュリティ分野の全面見直し
  (2) クラウドコンピューティングの急速な普及
  (3) Webアプリケーション開発の拡大と関連技術の進歩
  (4) スマートグリッド、ソーシャルメディア等、IT社会基盤の進展
  (5) 経営戦略マネジメント、法務等、ストラテジ系分野の充実
  (6) その他、重要項目の明示、用語の整理 等
ですので,一番変わっているのは情報セキュリティ分野です。4.11セキュリティでは,かなりの加筆・修正が行われています。
具体的には,情報の機密性・完全性・可用性,脅威,脆弱性などの大切な観点が明記されました。
そして,攻撃手法として,SQLインジェクション,クロスサイトスクリプティング,DoS攻撃,フィッシング,標的型攻撃などが加わっています。
さらに,セキュリティ評価技術に,CC(コモンクライテリア)に加えて,JISEC(ITセキュリティ評価及び認証制度)やJCMVP(暗号モジュール試験及び認証制度)が記述されています。
そして,情報セキュリティ対策が具体的に書き換えられていて,「アカウント管理,アクセス制御,ログ管理,マルウェア対策,不正アクセス対策,ファイアウォール,WAF,侵入検知/侵入防止,検疫ネットワーク,情報漏えい対策,無線LANセキュリティ(WPA2ほか),携帯端末(携帯電話,スマートフォン,タブレット端末ほか)のセキュリティ,入退室管理,情報セキュリティ教育,ディジタルフォレンジックスなど」となっています。
セキュリティ実装技術にも,セキュアプロトコル(IPSec,SSL,SSHほか),認証プロトコル(SPF,DKIM,SMTP-AUTH,OAuth,DNSSECほか),ネットワークセキュリティ,データベースセキュリティが加わっています。
元々出題されていた内容が大半で,それに合わせた感じですが,ちゃんと明記されたので,ここに挙げられた用語は,ひととおり押さえておくといいと思います。
あと,ストラテジ系の3分野に加筆が多く,以下の用語が加わっています。

7.システム戦略
IT投資マネジメント,IT経営力指標,オフショア,ソリューションビジネスの種類とサービス形態,クラウドコンピューティング(PaaS,IaaSほか),人材育成計画,ディジタルディバイド,投資の意思決定法(PBP,DCF法ほか),ITポートフォリオ,要件定義手法,調達計画
8.経営戦略
ブルーオーシャン戦略,シェアドサービス,インキュベータ,消費者行動モデル,広告戦略,ブランド戦略,価格戦略,PEST分析,企業内情報ポータル(EIP),成功事例,発想法,スマートグリッド,Web会議システム,ユビキタスコンピューティング,ソーシャルメディア(SNS,ミニブログほか),ロングテール,個人用情報機器(携帯電話,スマートフォン,タブレット端末ほか)
9.企業と法務
コーポレートアイデンティティ,グリーンIT,株式公開(IPO),経済性計算,IFRS,刑法(ウィルス作成罪ほか),プロバイダ責任制限法,特定電子メール法,パブリックドメイン,クリエイティブコモンズ,公益通報者保護法,特定商取引法,リサイクル法,各種コード(文字コードほか)

それ以外の分野でも細かく加筆・修正がなされています。
用語の修正レベルですが,プロジェクトマネジメントとシステム監査は,修正が多いです。
ちなみに,昨日とりあげた待ち行列理論は,ネットワークスペシャリストの午後からはなくなりましたが,午前では,1.1基礎理論の1.1.2応用数学に分類される内容で,特に変更はありません。基礎理論では,プログラム言語にECMAScriptが加わったのが,おもな変更点です。
応用情報技術者試験の午後の出題範囲は,それほど大きくは変わっていません。
経営戦略で事業継続計画(BCP)が,システムアーキテクチャで仮想化技術が,ITサービスマネジメントで仮想環境の運用管理が加わっていますが,これらはすでに,午後問題で一度,出題されています。
出題されていないところでの変更は,情報セキュリティでの「情報セキュリティマネジメント,PKI,個人情報保護」などの追加です。応用情報技術者試験になってから,情報セキュリティマネジメントについては午後で一度も出題されていませんので,このあたりが秋試験に出てくる可能性は高いかな,と思います。
私の書籍,「徹底攻略 応用情報技術者教科書 平成24年度」は,出題傾向を見て,なるべく新しい技術もちゃんと掲載するところに注力しています。ですので,ここに挙げた用語の,8割方は押さえていると思いますが,それでも足りない部分は少しはあります。
書籍は,すぐには変更できませんので,来年度の改訂で対応する予定です。
セミナーについては,すぐに対応できますので,「スタートアップセミナー 合格への道しるべ 応用情報技術者」以降,新しい出題範囲に対応します。
出題範囲は,時代に合わせてどんどん変更されていきます。
今の時代に合った知識を身につけるためにも,新しいことにもどんどん興味を持っていきましょう。

ネットワークスペシャリストの試験範囲の変更

去年,平成23年秋のネットワークスペシャリストの午後試験では,久しぶりに待ち行列理論が出題されました。
何年も出ていなかったので,ちょっとノーマークでしたが,呼損率も出てきたりして,昔の出題内容に少し戻ったような感じでした。
ちなみに,私が最初にネットワークスペシャリストに合格した平成11年以前には,待ち行列理論の問題は定番中の定番でした。
待ち行列必勝作戦―ネットワークスペシャリスト試験」なんて本も出るぐらい,「待ち行列を制するものは試験を制す!」ぐらいの扱いでした。
だんだん出題頻度も低く,問題も易しくなっていっていて,ネットワークスペシャリスト試験という名称に戻ってからは,去年までは全然出題されていませんでした。
ということで,また今年も待ち行列の問題が出るのかな,と思っていたのですが,どうもその可能性は低そうです。
というのも,今回改定された,情報処理技術者試験の「出題範囲」および「シラバス」改訂版,「試験要綱Ver1.5(PDF)」では,午後の試験範囲が一部変更されているのです。
ネットワークスペシャリストの午後の試験範囲のおもな変更点は,「「情報処理技術者試験の出題範囲」改訂版(変更箇所表示版)」によると,以下の点になります。
1.新項目「ネットワーク・アプリケーション技術に関すること」の追加
 新たに5番目に項目が加わり,以下の内容が追加されました。

 5.ネットワーク・アプリケーション技術に関すること
  電子メール,ファイル転送,Webアクセス技術,アプリケーション間通信,コンテンツ配信など

2.内容の追加・変更
 「信頼性設計技術,符号化・データ伝送技術」及び,「その他規格」「現行システムからの移行技術」が追加され,「トラフィック技術」が「トラフィックに関する技術」に変更されました。
3.内容の削除
 「3.ネットワーク技術・関連法規・標準に関すること」から,「要素技術,待ち行列理論」が削除されました。
全体的に,新しい技術への移行や,アプリケーション技術の重点化,という方向での変更です。
その流れで,さりげなく待ち行列理論がなくなっています。
だからといって完全になくなるか,といったら,出てくる可能性は0ではないのですが,わざわざ消したことには意味があるとは感じています。
方向的には,数学的な理論を固めるよりも,Web系のアプリケーション技術,仮想化技術(信頼性設計技術,トラフィックに関する技術など)に重点を置く学習が大切です。
この試験範囲の一部変更は,今年秋から変更だそうですので,秋試験を受験される方は,変更箇所をチェックしておくといいと思います。
ネットワークスペシャリスト試験の場合,もともと参考書の内容が古めなことが多いので,新たらしめ技術はある程度自分で補う必要があります。
過去問題に加えて,世の中の動向なども押さえながら,対策をしていきましょう。

午前問題バトル,ダンプ解析勉強会,及び公開セミナー(SC,AP)の募集開始

株式会社わくわくスタディワールド(通称:わく☆すた)では,応用情報技術者試験以上,特に高度区分のスペシャリスト系を中心に,試験対策を行っています。
平成24年秋向けの公開セミナーは,今週末6月3日(日)の「ネットワークスペシャリスト対策+平成23年秋過去問解説 5回コース」からスタートいたします。

もうすぐ6月,そろそろ本格的に勉強を開始,ということで,その他の秋向けのセミナー&勉強会の募集を,開始いたしました。
6月17日(日)は,午前の部,午後の部で分けて,「午前問題バトル」と「ネットワーク(ダンプ解析)」を実施いたします。
午前問題バトルは,今回で2回目。今度は,マークシートを用意いたしましたので,自動集計して順位をつけて,「バトル~」って感じを演出していきたいと思います。

ネットワーク(ダンプ解析)は,勉強会として,これを皮切りに,何度か開催予定です。(夜の開催も考えています)
公開セミナーは,「応用情報技術者午後対策 3回コース」と,「情報セキュリティスペシャリスト対策+平成24年春過去問解説 3回コース」の募集を開始しました。
どちらも3回コース,月1回で,平成24年秋試験の合格を目指すコースです。
応用情報技術者試験については,3回コースは午後対策を中心に行いますので,基本に自信がない方については,「高度午前1・応用情報午前対策 1日集中コース」からの学習をおすすめします。
これらに先立って,6月中には,「スタートアップセミナー 合格への道しるべ」も開催します。
こちらは,AP~6月 6日(水),SC~6月20日(水),SA~6月27日(水)で,夜の18:30~20:30に順次開催していきます。
6月には,応用情報技術者試験以上の,春試験の結果も発表されます。
秋に向けての勉強をスタートするのには,一番いい時期です。
そろそろ,何を受験するかをはっきり決めて,勉強をスタートさせていきましょう。

仕事や試験に必要なコミュニケーション

小学生の頃から,私は,友達があまりいませんでした。
いじめられる,というよりは,まわりから浮いて孤立する,という感じのことが多かったです。
そのため,休憩時間には図書館にこもって本を読む,という生活が定番でした。
勉強が得意だったのも,友達がいなくって,本を読んだり勉強する時間が十分にあったから,というのも大きいなぁ,と感じてます。
そんな私が結構共感しながら読んでる,お気に入りのライトノベルは,「僕は友達が少ない」だったりします。
なにげに,「授業で2人組を作った時に,最後に余る」「教室移動などの連絡事項を,誰からも教えてもらえない」など,細かいエピソードがいかにもあるあるネタ満載で,微妙に昔のトラウマを刺激します。^^;
東大生が読む文庫本の1位にもなったことがあって,アニメ化もされてる,略称「はがない」。
役にはまったく立たないとは思いますが,共感できる方は息抜きにどうぞ。^^
ということで,正直,「みんなと仲良くする」ためのコミュニケーションは今でもあんまり得意ではないです。
ただ,仕事や試験で必要な「コミュニケーション」は,こういった,学校での,「みんなと仲良くする」「友達を作る」ためのコミュニケーションとはちょっと違います。
映画監督の押井守さんの「コミュニケーションは、要らない」では,コミュニケーションには,二つの側面がある,ということが書かれています。
それは,「現状を維持するためのコミュニケーション」と,「異質なものとつきあうためのコミュニケーション」です。
「現状を維持するためのコミュニケーション」は,いわゆるおつきあいで,仲良くするためのコミュニケーションです。
こちらは,言葉の中身よりも,相手に敵意がないことや,うまくなれ合って雰囲気をよくすることが重視されます。
学校づきあい,会社づきあいなどで必要とされる能力です。
そして,「異質なものとつきあうためのコミュニケーション」は,相手を理解するためのコミュニケーションです。
議論をしたり,落としどころを見つけたりして,相手と新たな関係を築きます。
こちらは,言葉をちゃんと考えて選び,論理的に話を進める必要があります。
仕事だと,時と場合によって,重視されるコミュニケーションは違うと思います。
社内で上司に気に入られたり,プロジェクトでみんなを仲良くさせるためには,前者の「現状を維持するためのコミュニケーション」が大切です。
でも,違う会社や国の人と一緒に仕事をする場合や,論理的に考える必要がある複雑な仕事の場合には,後者の「異質なものとつきあうためのコミュニケーション」が必要になってきます。
会話するだけではなく,文章に残す,図にするなどを行い,あいまいさをなくしていくことも大切です。
そして,試験に必要なコミュニケーションというのは,後者の「異質なものとつきあうためのコミュニケーション」の方です。
問題文を正確に読み取って,論理的に考えて,妥当な案を文章で表現します。
このコミュニケーションでは,思考を停止せず,自分の頭で考えることが大切になってきます。
なんとなく雰囲気で流されるのではなく,論理的に考えて,相手の考えていることをきちんと考えて解答を導き出す,そのためのコミュニケーションが必要なのです。
試験の場合,仲良くするためのコミュニケーションはまったく通用しません。
試験で,「よろしくお願いします。合格させてください。」とさわやかに挨拶しても意味ないですし,できる人の機嫌をとって,代わりにやってもらうこともできません。
今までの経験上,会社では出世しそうな,お世辞と世渡りがうまいタイプの人は,試験では苦戦する傾向があります。
特に,論文などが支離滅裂なことが多く,「勢いとはったりは,試験では全然効かないんだなぁ」と,改めて書くことの重要性を感じたりすることがよくあります。
逆に,愛想は悪いですが仕事はしっかりする,というタイプの人は,試験には受かりやすいです。
「異質なものとつきあうためのコミュニケーション」は,意識することで,かなり向上させることができます。
論理的に考える訓練,文章を正確に読み取る訓練をするなどは,ちゃんと勉強しさえすれば身につけることができます。
人付き合いに必要なコミュニケーションと,試験に必要なコミュニケーションは,似ているようで結構違います。
その違いを意識しつつ,少しずつ能力を磨いていきましょう。

ITパスポートの難化

去年の11月から始まった,ITパスポートのCBT試験。
私も初日に受けてみましたが,その時の感想としては,「なんか思ったより難しい・・・」という感じでした。
そして,その後,受験した人の意見をいろいろ聞いても,「思ったより点数が低い」という人が多いです。
900点どころか,800点以上を取るのも,結構大変なようです。
統計資料(PDF)によると,平成24年4月の合格率は29.3%ですし,平成23年11月からのトータルでも,合格率は37.4%です。
紙の試験だったときには,高度区分に合格するような人だと,900点ぐらいは当たり前,ぐらいの感じだった気がします。
実際,平成23年秋期のITパスポートの合格率は,61.2%ですし,かなり低くはなっています。
CBTでの試験は,単純に1問10点,みたいな素点方式ではなく,IRT(Item Response Theory:項目応答理論)という方式を使います。
IRTだと,平均点付近に点数が集中しやすくって,高得点が出にくいのかな,と思って,試しにグラフを作ってみたのですが,どうもそうではないようです。
下のグラフは,平成23年秋の紙ベースの時のITパスポート試験の点数分布と,CBTでの平成24年4月まで全体の得点分布を,%(パーセント)で表したものです。

20120523itpassport

これを見ると,全体的に,CBTの方が点数が低くなっているのがわかります。
CBTの方が,平均点付近への集中度は高いですが,それ以上に,平均の山の位置が,600点台から500点台に大きくずれている感じです。
これは単純に,「点数が取りにくくなって,難しくなった」と考えていいんじゃないかな,と思います。
実際,「今までの過去問題で勉強していっても,解けない問題がいっぱいあった」という声も聞いていますし,ITパスポートだからといって油断していると,なかなか受からないんじゃないかと思います。
その分,歯ごたえのある試験にはなっていますので,ベテランの人が自分のIT基礎力を見直す時には,役に立つ試験になっているようにも思います。
いずれにしても,「軽く勉強しただけで取れる」試験ではないのがITパスポートです。
いつでも受験できるようになりましたし,受ける時には,しっかり勉強してから受けるようにしましょう。

情報処理技術者試験の「出題範囲」および「シラバス」改訂

今日IPAから発表された,「プレス発表 情報処理技術者試験の「出題範囲」および「シラバス」改訂版の公開について」にあるとおり,全試験区分の「出題範囲」および「シラバス(情報処理技術者試験における知識・技能の細目)」について見直しが実施され,その改訂版が公開されました。
改訂版は,「試験要綱Ver1.5(PDF)」です。
情報処理技術者試験の出題範囲については,大枠では変わっていませんが,細かいところでいろいろ追加,変更がなされています。
変更された部分は,「「情報処理技術者試験の出題範囲」改訂版(変更箇所表示版) (PDF)」にまとめられています。
新しい技術に対応,ということで,情報セキュリティ分野や仮想化,クラウド関連の追加が多いです。
あと,「ストラテジ系の充実」ということで,ストラテジ系もかなり書き換わっています。
ざっと見ると,シラバスに載っていなくっても出題されていた内容が,後追いで付け加わっている感じです。
セキュリティ関連だとSQLインジェクション,クロスサイトスクリプティングなどの具体的な攻撃などが加わっていますし,仮想化なども今までも出ていたけど明記された,という感じです。
これが発表されたからそれに合わせて出題傾向が変わる,というものではなく,今まで変化してきていた出題傾向とシラバスが一致したようです。
どんどん新しくなる技術もしっかり押さえていこう,という方向性が感じられます。
経済産業省関連のニュースでは,「探せ!正義のハッカー…国が初の競技会開催へ」というのもありました。
コンピューターのハッキング技術を競う社会人対象の大会を,経済産業省が今年度,国として初めて開催するそうです。
有志の学生向けは以前からやっていましたが,国がやる社会人対象の大会,ということで,なんか面白そうです。
昔もそういう話があったような気がしますが,「ハッカー」という言葉のイメージが悪く,国が犯罪者を養成するのはまずい,みたいなことで立ち消えになった覚えがあります。
時代が変わって,そういうのもOK,となったのですね。
技術はどんどん進化していきますし,社会の状況のどんどん変化していきます。
古くからある基本的なこともしっかり学びつつ,新しい知識も身につけていきましょう。

自分でやらないと学べない

子供の勉強などを見ていると,「自分でやった方が,よっぽど楽」だと思うことがよくあります。
でも,だからといって,代わりにやっても意味がないので,できることは,やり方を教えて見守るだけです。
10年ぐらい前,私が講師を始めた頃には,よく,「まったくやる気のない人が集まった企業研修」というのがありました。
「会社が言うから仕方なく来てやった」的な感じの人が集まっていて,全然自分から勉強しようという気がないのです。
「俺は忙しい○○社の社員なのだから,講義だけでさっさと合格できるようにしろ」という人もいました。
。。。それは無理な相談です。
情報処理技術者試験に限らず,ある程度のレベル以上の試験は,どうしても,「自主的に継続して学習すること」が必須となります。
効率的に合格する方法や,勉強する内容を教えることはできますが,一瞬で合格させることはできません。
改めて思い返してみると,最近は,こういったやる気のない研修は,企業研修でもなくなってきました。
多分,そんなやる気のない人に研修を受けさせる余裕のある会社は,もうあまりないんじゃないかな,とは感じています。
最近は,企業研修に行っても,真剣でやる気がある方が多いので,教え甲斐があります。
教育というのは,「教える」人ではなく,「学ぶ」人が主人公です。
どんなに詰め込んでも,学ぶ人が受けとる気があることしか学べません。
学ぶ意欲の心理学」という本があります。
この本は,学校で子供が勉強する時の話を中心に,動機付け理論を紹介しています。
以前,「自分で自分に報酬を与える」の記事でも紹介した本ですが,「やる気」をアップさせる方法がいろいろあるので,自分のやる気アップにもおすすめです。
勉強というのは,仕事と違って,「他の人にやってもらう」ことはできません。
でも,だからこそ,世渡りのうまい人が得をするわけでもなく,公平でいいな,と感じています。
自分のスキルアップは,自分で責任を持って行っていきましょう。

遊びながら学ぶ

最近,話題になっていたのでついついiPhoneアプリ「ぐんまのやぼう」をダウンロードしたら,はまって日本制圧してしまいました。^^;
「ぐんまー!」というかけ声を聞きながら,各都道府県を制圧していくのですが,その過程で,それぞれの都道府県の位置が学べますし,各都道府県の人口も体感できます。
ミニゲームで群馬の市町村も学習できますし,雑学を身につけるのには結構使えます。
。。。と,無理矢理意味づけしちゃいましたが,遊びながら学べるもの,というのは探せば結構多いと思います。
コメント欄で風太さんに紹介していただいた,「コンフガチャ」。
コンプ,じゃなくって,コンフです。Apacheの設定ファイル「httpd.conf」が学べるゲームらしいです。
Androidは持ってないので,これを機に欲しいなぁ,とか考えてます。^^;
真面目なところでは,IPAが出しているゲーム,「安全なウェブサイト運営入門」などは,面白いかどうかはともかく,役には立ちます。
もう応募期限はすぎていますが,日立ソリューションズの「セキュリティ 炎のコマキャンペーン」というのがあります。
昔懐かしのキャラクター,ゲームセンターあらしが,情報セキュリティについて叫んでます。
単に参考書を開いて勉強する,という以外にも,いろんな学び方があります。
いろいろ探して試して,楽しみながら学習していきましょう。

基本情報技術者->応用情報技術者,連続合格のススメ

本日,基本情報技術者試験の合格発表がありました。
プレス発表 平成24年度春期情報処理技術者試験(基本情報技術者試験)の合格発表について」によると,合格率は23.7%で,今までよりも若干低めですね。(平成23年特別が24.7%,平成23年秋が26.2%です)
基本情報技術者試験に合格された方は,おめでとうございます。
こちらのブログ,「わく☆すたブログ」と,「株式会社わくわくスタディワールド」では,応用情報技術者試験以上の情報処理技術者試験の受験者を対象に,試験対策に役立つ情報をいろいろ提供しています。書籍,「徹底攻略 応用情報技術者教科書 平成24年度」も執筆していますし,よろしければ,次の試験対策に,お役立てください。
(2012/11/9に「徹底攻略 応用情報技術者教科書 平成25年度」が発売されました。)

「スタートアップセミナー 合格への道しるべ ネットワークスペシャリスト」を開催いたしました。

わく☆すた,けんけんです。
#久しぶりの登場です。
今日は,2012年秋向けの1回目のセミナー「スタートアップセミナー 合格への道しるべ ネットワークスペシャリスト」を開催しました。
ご参加いただいた皆様,ありがとうございました。
いつものオープニング板書は,弊社facebookページに公開しています。
このセミナーはDVD化して販売いたします。一週間ほどで完成するように,がんばって編集します。

長年,情報処理技術者試験業界おりますと,時代の流れと試験内容の流れをとても感じます。ネットワークスペシャリストは,時代の流れによって出題内容が一番変化する試験区分だと思います。情報セキュリティスペシャリストも変化が大きいですけど,2番目かな。
なので,一度合格したから大丈夫ってことはなくて,ある程度更新が必要なんじゃないかなぁと個人的には思ってます。しかもレベル4の試験なので,合格したから安心していると,足下をすくわれます。
今日のセミナーの内容を少しだけ紹介すると,近年当たり前の出題内容となった“仮想化”も,出始めな時期があります。なので,直近の過去問演習だと,理解していることがあたりまえのように設問で聞いてきますが,出始めな頃は,問題文中に丁寧な解説があり,教育的問題として出題されていることが多いです。
と言うことは,出始めな時期の問題から演習を行うことで,ある程度スムーズに現行の知識を取得することができるってことです。
(わく☆すたでは,ネットワークスペシャリストは平成18年秋期から解答解説をDVD教材として提供しています。)
また,昨年ネットワークスペシャリスト対策は3回コースで行いましたが,来月から開催される今年の秋向けセミナーは23年秋の解答解説を含め,5回コースで開催します。23年秋以外にも解答解説を行い,セミナー中に解説しきれなかった問題は,受講生限定で動画配信を行う予定です。
ネットワークスペシャリストは,レベル4の試験の中で,なにげに回数受験しないと合格しない試験区分です。自分も美月さんも始めての合格までには,3回ついやしました。
これから受験する受講生の方には,あまり回数をついやして欲しくないってのが正直なところなので,今年は勉強会にも力を入れてゆこうと考えています。

今日はこの辺で。

期待しすぎると面倒になる

勉強を始めるときに,意外と障害になりがちなのが,「自分に期待しすぎる」ことです。
だいたい,はじめて勉強するときに,その内容がすらすらできて,楽に学習できる,ということはそうそうありません。
でも,どうしても,「自分はできるはず」と思い込みたい,という心理が働いて期待してしまいがちです。
そうすると,「期待していたよりできない」という現実に直面することになります。
期待していたことができないと,ついついつまらなく,面倒になってしまいます。
勉強が三日坊主になりがちなのは,「期待していたのにできない」ということを想像してしまい,だんだんやるのが面倒になってしまうからです。
会社などでよく見かける,「勉強するのは面倒だからやらない」という人は,この期待している自分と現実の自分とのギャップを見たくない人が多いように感じています。
自分のスキルが古くなっていて,新しい勉強についていけなくなっている自分,というのは,あんまり直面したくないものではあります。
ですが,何か新しいスキルを身につけるときには,どうしても,「できない自分」というものを通過する必要があります。
そのための方法として大切なのが,自分の中で,「期待のハードルを下げる」ことです。
自分はできるはず,というプライドを捨てて,まずはわかるところまで下がって勉強することが,実際にものを学んで行くときには必要になります。
基本的な勉強がおろそかな場合,ITパスポートや基本情報技術者の勉強からやっていくことも,時には大切です。
IT関連の技術者の場合,順番に応用情報技術者試験レベルの基礎を身につけておくと,無理なく高度なことも学んでいけるようになります。
今まで何も勉強してこなかったのに,「もう40代だし,管理職だから」ということで,ITストラテジストを受験しても,なかなか受からないです。
それよりは,ITパスポートからやり直して,応用情報技術者の勉強をしてひととおりの知識を身につけてからの方が,結果的には早道になると思います。
自分に期待しすぎるのではなく,自分の現在地を等身大に見て,そこからできる範囲で勉強を進めていきましょう。

●わく☆すたからのお知らせ
2012年秋向け公開セミナーの参加者を募集しています。詳しくはこちらから。
第一回目は,5/16の夜間開催の「スタートアップセミナー・ネットワークスペシャリスト」です。

実際の機器をプログラムで動かしてみる

最近,電子工作で遊ぶのがマイブームです。

本にあることや思いついたことを適当にやってるのですが,簡単に実現できるので,ストレスなく楽しめます。
使っているのは,技術者向けではなく,デザイナーやアーティスト向けに簡単に使えるように作られたオープンソースプラットフォームのArduino (アルデュイーノ)。

Auduinoボードという小型のマイコンボードを使って,いろんな電子部品を組み合わせて電子回路を作ります。

こんな感じです。
20120513arduino

意識して考え方を身につけ直す

今日,IPAで,「IT人材白書2012」が公表されました。
IT人材個人に対するメッセージとしては,「未来に生き残るため自ら行動せよ」だそうです。
IT関連の技術者は,一度技術を身につけたら終わりではなく,時代に合わせてどんどんスキルアップしていく必要があります。
そして,その,スキルアップするときに,「単なる知識の積み重ね」だと思っていると,ある時点で進歩が止まることもよくあります。
何かを学ぶ時には,何も知らない状態の方が,実は学びやすいことが多いのです。
事前にある程度知ってしまっていて,それが学ぶことと違ったりすると,新たに学ぶのはかえって難しくなります。
箸の持ち方や鉛筆の持ち方などは,一度間違えて覚えてしまうと,それを直すのは至難の業です。
ちゃんと意識して,練習して,1つ1つ矯正していく必要があるのです。
最初に覚えるときに正しく教わる方が,実は上達は早かったりします。
データベーススペシャリスト試験対策の企業研修を行うときには,本音として,現役バリバリの技術者に教えるよりも応用情報技術者試験に受かりたての新人に教える方が,やりやすかったりします。
業務でやっていると,「実務と違う」「試験問題の方がおかしい」と受けつけないひとが,かなりの割合で存在します。
「正規化」という概念は,最初からだと簡単に頭に入ってきますが,一度階層型データベース的な考え方を身につけてしまうと,正規化を理解するのが難しくなってしまいます。
ですので,一度,「自分の考えをいったん手放して,意識して変える」という作業が必要なのです。
ただ,それは,今までの経験を否定することにつながると感じるのか,結構大変な作業のようです。
それでも,意識して考え方を変えていかないと,技術にどんどんついていけなくなりますので,一度は覚悟して,ちゃんと勉強することが大切です。
IT関連で,こういった考え方の変換が必要なものは,実は結構いろいろあります。
代表的なものとしては,オブジェクト指向プログラミング。
構造化プログラミングに慣れていれば慣れているほど,抵抗が大きいようです。
まったく知らない新人だと,オブジェクト指向についてはすんなり頭に入るという傾向はあります。ただ,そうすると,既存の構造化技法は理解しづらくなるみたいです。
プログラミング言語は,種類によって考え方が結構違います。
情報処理技術者試験のアルゴリズムは,基本的にC言語を中心として学習してきた人には,比較的解きやすいのです。
C言語が作られるあたりで流行した,構造化プログラミングの考え方が中心になっているからです。
でも,COBOLを中心にしている人は,アルゴリズムが苦手になりやすい傾向があります。
これは言語のよしあし,というより,考え方の違いなので,意識して両方マスターすれば,どちらにも対応できると思います。
ネットワークは,最近は大丈夫な人が多いと思いますが,TCP/IP以外のネットワークを中心に勉強してきた人は,最近のネットワークは理解しづらいようです。
専用線やベーシック手順などが中心で,ギャランティ型のネットワークが主流だった頃の考え方があると,今のネットワークは理解するのが大変です。
勉強というものは,積み重なっていくものですが,勉強したことが必ずしもいつもプラスになるとは限りません。
もったいないですが,これは技術が変化して進歩する以上,避けられないことでもあります。
古い技術にこだわっていると,スキルを身につけることを阻害してしまうこともありますので,手放すことも大切です。
自分の持っている技術の考え方が,今の技術の考え方と違うと感じたら,身につけ直すことを意識してみましょう。

情報セキュリティを動画で勉強する

最近,IPAのセキュリティセンターが,いろんな動画をYouTubeで公開しています。
情報セキュリティ 普及啓発 映像コンテンツ」に,動画の一覧が紹介されていますので,セキュリティを学ぶ時には,一度見ておかれるのをおすすめします。
あなたの組織が狙われている!-標的型攻撃 その脅威と対策-」などは,標的型攻撃の基本的な特徴を,わかりやすく説明しています。
面白い!という感じではないですが,内容はしっかりしているし難しくないので,ひととおり見ておくと役に立つとは思います。
面白い!,というものだと,昔から一部で話題になっている,経済産業省の「Check!PC」サイトは,結構楽しめます。
セキュリーナのPVは,公式サイトにもありますが,ニコニコ動画にも公開されてます。
あと,YouTubeだと,実際のウイルスに感染した動画も結構あがってますし,そういうのを自己責任で見るのも,実践的で役に立ちます。
個人的には,歌になってると楽しいので,「愛のウイルス対策 ~アンチウイルスから生まれたラブソング」が結構好きです。
ついつい動画を見続けてしまうときに,せっかくなので,「勉強に役立つ動画」を探してみてみるのも,楽しいと思います。

おすすめ参考書 ~ネットワークスペシャリスト編~

以前の,わく☆すたの「合格への道しるべDVD」では,シークレットページを用意して,おすすめ本やおすすめしない本などを紹介していました。

また,来週開催される「スタートアップセミナー 合格への道しるべ」でも,講義の中で,おすすめ本やその理由,また,下手な本をつかまないための選び方のコツなどについていろいろお話しします。

ただ,このあたりが公開できない理由の半分ぐらいは,「おすすめできない本」についての話は公開するといろいろ大変だからです。ですので,ここでは無難な範囲で,ネットワークスペシャリストのおすすめ参考書について少し紹介したいと思います。
まず,ネットワークスペシャリスト試験の場合,「この参考書さえやれば合格!」という本はありません。
どれも一長一短ありますし,何冊か買って部分的に役立てる,というのがオーソドックスなやり方になります。

過去問をしっかり勉強する

ゴールデンウィークも終わりましたね。
秋向けの情報処理技術者試験の本も,段々出揃ってきた感じです。
今年は,アイテックの書籍発売が去年よりも早い感じで,もう本試験問題集が出版されています。
次の4区分は,すでに4月終わりから発売中です。
2012 徹底解説ネットワークスペシャリスト本試験問題
2012 徹底解説システムアーキテクト本試験問題
2012 徹底解説ITサービスマネージャ本試験問題
2012 徹底解説ITストラテジスト本試験問題
情報セキュリティスペシャリストや応用情報技術者は,春秋2回ありますし,解答例が6月発表ですので,それ以降だと思います。
アイテックの本試験問題集は,解説が詳しいですし,全部網羅されているのでおすすめです。
というより,区分によっては,本試験問題をちゃんと解説している問題集は,これしかない,という区分もあります。
高度区分の上のレベルの試験を受ける時には,とりあえず押さえておく,という問題集ではあります。
ちなみに,論述系の3区分には,合格論文の例は載っていないので,論文の学習をしっかり行うには別の本が必要です。
情報処理技術者試験は,午前問題では,過去問の再出題が半分以上です。
そして,午後問題でも,表面的に同じ問題は出ませんが,聞かれる内容は毎回同じようなことです。
ですので,過去問を何年分か解いて,「同じようなことを繰り返し聞いているな」と感じられるようになったら,合格は近いと思います。
最初に力試しに使うもよし,過去問をしっかり消化して実力をつけるのに使うもよし,仕上げに模擬試験として使うのもよし,と過去問にはいろんな使用方法があります。
そして,最初におかしな方向で知識を身につけないためにも,過去問解説が詳しい過去問集を買うのはおすすめです。
上に挙げた本試験問題集以外にも,ネットワークスペシャリストだったら,「ネスぺ21 本物のネットワークスペシャリストになるための最も詳しい過去問解説と合格のコツ」や「ネスぺ22 β版 本物のネットワークスペシャリストになるための最も詳しい過去問解説と合格のコツ」なども解説が詳しくていいと思います。
ネスペ23が出るかどうかはわかりませんが,21と22だけでも大分力がつくと思います。
ちなみに,本ではなく動画で学べる教材として,わく☆すたでは,「ネットワークスペシャリスト 過去問解説DVD」を発売しています。
こちらは,過去5年分揃っていますし,平成23年度版も発売予定です。
動画で学んだ方が頭に入る方や,過去問を徹底的に理解したい方は,よろしければご利用ください。
情報処理技術者試験の場合,油断すると,過去問で出題されることと全然別のことを勉強してしまう,という落とし穴にはまることがあります。
残念ながら,試験範囲と書いている内容がずれていたり,網羅していない参考書も結構ありますし,試験の名称から受けるイメージと実際の試験内容が違ったりします。
ですので,独学で勉強する場合には特に,過去問を一度はチェックして,どのようなことが出題されるのかを理解することが大切になってきます。
過去問をうまく活用して,秋に向けてスタートを切っていきましょう。